東京国立博物館で開催されている阿修羅展は混み合っていた。平日の夕方に行ったが、50分待ち。
たまたま買った朝日夕刊。美術史家の高階秀爾氏は、「人込みの中で見た阿修羅像は、それでもやはり鮮烈な力に欠けてはいなかった。ただその時の感動は、かつて奈良のお寺で見た時とは微妙に違っていた」と書いている。
わたしは初めて見たから、なにかを超越したかのような美しさにまず感動した。
同じ夕刊で、免疫学者の多田富雄氏は、「これまで何度となくお目にかかったが、今回ほど身のすくむような感動に襲われたのは初めて。・・・見終わって、つくづくこの国に生まれた幸福感に浸った。まさに奇跡の仏像であった」と述べている。
多田氏によると、もともとは戦いと殺戮を好む悪神だったが、仏道に帰依し仏教の守護神となったという。「平和と寛容の精神を、世界に発信する力をもっている」とも。
会場で発売されていた阿修羅像のフィギュアは売り切れた、という。感動を身近に置きたい、とはみんなが考える。
アフガニスタン、イラクとたたかいを始めた悪のブッシュが去り、核兵器廃絶をよびかけるオバマが誕生した。共産党委員長の書簡にはじめてアメリカから返書がとどいたという。
最近は「仏像ブーム」ともいわれているが、この時期の阿修羅ブームともいえる現象は、「テロとのたたかい」「核抑止力」という人類の修羅場を克服する「平和と寛容の精神」におおきなはずみをつける現象となるのかもしれない。
たまたま買った朝日夕刊。美術史家の高階秀爾氏は、「人込みの中で見た阿修羅像は、それでもやはり鮮烈な力に欠けてはいなかった。ただその時の感動は、かつて奈良のお寺で見た時とは微妙に違っていた」と書いている。
わたしは初めて見たから、なにかを超越したかのような美しさにまず感動した。
同じ夕刊で、免疫学者の多田富雄氏は、「これまで何度となくお目にかかったが、今回ほど身のすくむような感動に襲われたのは初めて。・・・見終わって、つくづくこの国に生まれた幸福感に浸った。まさに奇跡の仏像であった」と述べている。
多田氏によると、もともとは戦いと殺戮を好む悪神だったが、仏道に帰依し仏教の守護神となったという。「平和と寛容の精神を、世界に発信する力をもっている」とも。
会場で発売されていた阿修羅像のフィギュアは売り切れた、という。感動を身近に置きたい、とはみんなが考える。
アフガニスタン、イラクとたたかいを始めた悪のブッシュが去り、核兵器廃絶をよびかけるオバマが誕生した。共産党委員長の書簡にはじめてアメリカから返書がとどいたという。
最近は「仏像ブーム」ともいわれているが、この時期の阿修羅ブームともいえる現象は、「テロとのたたかい」「核抑止力」という人類の修羅場を克服する「平和と寛容の精神」におおきなはずみをつける現象となるのかもしれない。