前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

前福井県議会議員・さとう正雄の活動日誌。ご意見・情報は smmasao.sato@gmail.com までお願いします。

「集団的自衛権許すな」新聞意見広告街頭募金活動に大きな激励。大飯判決で福井弁護士会声明

2014年05月26日 | Weblog
  昨日は、午前中は福井市9条の会の宣伝行動に参加しました。海道弁護士や茂呂弁護士が「集団的自衛権で戦争する国づくりは許せません。憲法9条を守る署名にご協力ください」とよびかけ。女性の方が、「え、9条の署名?」ともどってきて署名され、「集団的自衛権許さない」新聞意見広告募金に1000円を協力していただけたり、若いグループのみなさんも署名や募金にご協力いただきました。

 安倍政権の暴走は心配だ!との声が福井県内でもひろがっています。1時間ほどの行動でしたが「集団的自衛権反対意見広告」街頭募金は7000円を超えて集まりました。
ありがとうございました!
 福井新聞などへの意見広告募金は120万円目標で、現在、90万円ほど集まっています。
6月7日まで締め切りを延長してがんばります。ぜひ、みなさんのご協力をお願いします。


  午後は、共産党の宣伝カーでの宣伝行動。福井地裁での大飯原発再稼動差し止めの画期的な判決の意義を語り、再稼動をすすめる安倍政権、西川県政と対決してがんばる日本共産党をアピールしました。
 激励、ありがとうございました。
 その後は、まだつづいている共産党事務所の引越し作業の手伝い。
 夜は地域訪問活動でした。


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 福井弁護士会が大飯原発再稼動差し止め判決の福井地裁判決で声明をだしました。「当会は,事業者及び国に対し,同判決を重く受け止め,安全審査及び審査の在り方を抜本的に見直し,大飯原発以外の原子力発電所についても,前記の当会声明の条件が完全に満たされ,確実な安全性が確保されない限り,その稼働をしないよう強く求めるものである。」と。
 「司法の判断だ」とスルーすることは福井県にとっても許されることではありません。


■大飯原発3,4号機差止訴訟福井地裁判決に対する会長声明

福井地方裁判所は,2014年5月21日,関西電力株式会社に対し,大飯原子力発電所(以下「大飯原発」という)3号機及び4号機の原子炉について,運転の差し止めを命じる判決を言い渡した。
同判決は,仮処分決定を除くと,2011年3月の福島第一原発事故以降に言い渡される原発訴訟の裁判としては初めてのものであるが,その判決において原告の請求が認容されたことの意義は大きい。

従来の原子力発電所をめぐる行政訴訟及び民事訴訟においては,裁判所は行政庁や事業者の提出する資料を安易に信頼し,行政庁の科学技術的裁量を広く認め,または行政庁や事業者が原子力発電所の安全性を厳格に立証すべきところ,安全性を安易に認めた上で,安全性の欠如について住民側に過度の立証責任を課したため,行政庁や事業者の主張を追認する結果となり,適切な判断をしてこなかった。

これに対し本判決は,福島第一原発事故の後において,原子力発電所の具体的危険性についての判断を避けることは裁判所に課された最も重要な責務を放棄するに等しいと高らかに宣言し,立証責任の転換こそ明示しなかったものの,原告が主張立証した2005年から2011年というわずか6年の間で,基準地震動を超える地震動が原発を襲った事例が5例あること等から基準地震動を超える地震が同原発を襲う危険があるとし,同原発の重要設備が地震動で損壊する可能性があること等を理由として,上記のような運転差し止めを認めた。とりわけ使用済核燃料の危険性についても踏み込んだ判断は他の原発訴訟においても,大いに参考とされるべきものである。

当会は,2012年7月18日,深刻な原子力発電所事故による日本の国土や国民への被害の再発を未然に防止するという観点から,福島第一原子力発電所事故の原因を解明し,その事故原因を踏まえた安全基準について,国民的議論を尽くし,それによる適正な審査によって確実な安全性が確保されない限り,原発は再稼働すべきではなく,それにもかかわらず,確実な安全性が確保されないまま,安易に大飯原発の再稼働がなされたことに抗議する旨の会長声明を発表した。また,昨年10月18日に福井市で開催された中部弁護士会連合会大会の宣言において,同連合会は,裁判所に対し,原子力発電所をめぐる行政訴訟及び民事訴訟においては,行政庁や事業者の膨大な立証や安全神話を安易に信頼し,行政庁の科学技術的裁量を広く認め,又は原子力発電所の危険性について住民側に過度の立証責任を課したため,行政庁や事業者の主張を追認するだけで,科学的専門性に踏み込んだ十分な審理が行われてこなかったことを真摯に反省し,今後の原発訴訟においては,原告住民側の立証責任の軽減など審理方法の改善を図るよう求めた。

本判決は,科学技術的裁量などの判断手法によって,具体的危険性の有無の判断を回避してきた従来の判例の枠組みを打ち破った点において,評価に値するものである。
また,当会は,事業者及び国に対し,同判決を重く受け止め,安全審査及び審査の在り方を抜本的に見直し,大飯原発以外の原子力発電所についても,前記の当会声明の条件が完全に満たされ,確実な安全性が確保されない限り,その稼働をしないよう強く求めるものである。

2014年(平成26年)5月21日

福井弁護士会
会長  内 上  和 博