monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

夕顔の花

2011年05月26日 | 日本古典文学-和歌-夏

山がつの庭のそで垣つたひきて軒ばにかかる夕顔の花(自葉和歌集)

暮れそめて草の葉なびく風のまに垣根すずしき夕がほの花(拾遺愚草)

木の間もる垣ねにうすき三日月の影あらはるる夕がほの花(夫木抄)

あけたてば照る日にしをれ夜はまた露にひもとく夕がほの花(持為集)

竹かこふ賤(しづ)が垣ねの露のまにひとよをちぎる夕顔の花(道家百首)

山がつの契りのほどやしのぶらむよるをのみ待つ夕顔の花(寂蓮集)

八重むぐら花もひとへの夕顔を誰(た)が軒ばぞと問ふ人もなし(続亜槐和歌集)

里は荒れぬたれいにしへに住む人の形見はかなき花のゆふがほ(隣女集)

コメント
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