「花の袖」という用語は「美しい衣服。はなやかな衣服。多く、春の服をいう。」という語釈が日本国語大辞典に載っており、古い用例としては、謡曲・井筒(1435年頃)の「雪をめぐらす花の袖」という用例が挙げられていますが、もっとさかのぼる用例があります。
春はけふ霞の衣花の袖宿の梢にぬきかけてけり
(巻第三百八十二・正治二年院御百首、下、宜秋門院丹後、春)
『続群書類従 14下』624ページ
花の袖(そで)かへまくをしき今日なれや山ほとゝぎす声はおそきに
(秋篠月清集、夏部、更衣、1056)
『和歌文学大系60 秋篠月清集/明恵上人歌集』明治書院、2013年、172ページ
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