「塵の境(さかい)」という用語は「俗世間」という意味で、日本国語大辞典では1359年の用例を載せていますが、100年ほどさかのぼる以下の用例があります。
右 正二位
かかりけるちりのさかひを出でやらでさてや浮世にまぎれはてなん
右歌、本願をたのみたてまつらん身にはさらにまぎれはつべきにはあらねど、今生の一事余はまことに時うしなへるちりのさかひをはらひすてえぬ心のまどひ、自他(あからさま)しかある事なり、左も又艶にきこゆれば、宜しき持にや
(230・百首歌合-建長八年・1401)
『新編国歌大観 第五巻 歌合編、歌学書・物語・日記等収録歌編 歌集』角川書店、1987年、671ページ
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