亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

技術は日本を救う

2014年01月15日 23時32分24秒 | 金市場

昨日のNY市場の金価格は、結局、小売売上高が予想より強めの数字が出たことには、発表直後こそ多少売られたものの、直ぐに切り替えし1ヵ月ぶりの高値近辺まで買われるなど、影響は見られなかった。流れが急変したのは現地午前11時過ぎ(日本時間15日午前1時過ぎ)のこと。まとまった売りが出されたことから10ドルほど急落状態となり、以降は1240ドル台前半での取引に始終することになった。14日は米地区連銀の内、ダラス連銀のフィッシャー総裁と、フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁がそれぞれ地元で講演、二人ともにタカ派とされるだけに、その発言内容は超緩和策、超低金利策の早急な修正の必要性を示唆するものとなった。先週末の雇用統計のサプライズの中で縮小テンポに慎重姿勢も・・・と期待した金市場には冷や水を浴びせるような効果があったと見られる。

14日の昼前に見られた売り仕掛け的な動きは、アルゴリズムのロボット・トレードがまた連銀関係者の発言内容を拾って反応したものではなかったか・・・・と。

ところで、今朝15日の日経朝刊のトップ記事、JXが低コストの水素の供給にメドがたち、それにより燃料電池車の本格的な普及が始まるのではとあった。いまから30年近い前から、水素は次世代エネルギーとして注目され、当時から水素自動車は実験段階では走ってはいたが、その際は水素自体を燃やして走るというものだった。そのための貯蔵技術が研究されており、確か水素貯蔵合金の研究に鎬(しのぎ)を削るような時代だった。伝えられているのは、水素を液化し常温・常圧で輸送や保存するというもので、ステーションを作って燃料電池車に供給するというもの。ついに実用段階が迫ってきた・・・というかトヨタはメドが立っているようだ。水素と酸素を反応させて得た電気で走る車は、副産物として水しか作らない。そのうち、「オマエ、まだガソリン車に乗ってるん?エコを考え買い替えなさい」という時代がやって来るということ。しかし、そうなると原油価格は、どうなる。中東の政治的位置付けも変わる可能性があるし、エネルギーで不利な立場の日本には朗報。技術は日本を救う・・・・か。電気ステーションを作るのではなく、水素ステーションが取って代わるのか、併用なのか?経済構造も変わり、金融はどう変わっていくのか・・。世の動きは早い。ますます時間の経過を早く感じることになりそうだ。


コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今年は金を買いたい・・・と | トップ | 金の輸入規制緩和を進める中国 »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (fairlane)
2014-01-16 01:13:37
そんな車が出来ますとプラチナは大変ですね。でも電池を作るために別のレアメタルが注目されそう
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

金市場」カテゴリの最新記事