亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

トランプ政権。自己顕示欲に支配された理念なき政策運営。

2017年05月04日 23時30分09秒 | トピック
トランプ政権スタート後ここまでの経過を見て来て思うのは、もともと中長期の確たる展望がないまま、自らの支持者は言うに及ばず、場当たり的に面会者を喜ばしたり、期待を持たせたりという自らの体面を重視するだけとしか思えない政権運営、政策推進ということ。政権発足から100日ということで、メディアでもいろいろ指摘されているが、(戦後の大統領の中で)この時期としては過去最低の支持率であるにもかかわらず、「これだけ成功を収めた政権はない」とか他にもいろいろ自画自賛のオンパレードで、この人はどこまでメデタイんだ!?というほかはない。

強面のようでそうでなく、ディール(取引)に長けていると伝えられ、そうなんだと思って見てきたが、そんなことも全然なく、単なるはったりだけじゃないかという実像が見え始めている。

3日は、米国議会が9月末までの連邦政府の支出を賄う約1兆ドルの予算案について下院で合意した結果、(上院は通るであろうから)政府閉鎖は回避ということで目先の政治リスクのひとつは回避され、金市場の売り材料となった。

この通過した予算案だが、トランプ政権の意向が多少なりとも反映されたのが国防費の増額のみで、メキシコ国境の壁の費用は盛り込まれなかったのは元より、大幅削減されるはずの環境保護局の予算が逆に増額になり、他にもとにかくトランプ政権の意向は反映されなかった・・・というより要求を取り下げたようだ。政府閉鎖をこのタイミングでは、やりたくないという意向が強く反映されたものとみられる。つまり政権の体面を重視しているとしか見えない。

北朝鮮への対応の経過を見ても、威嚇しておいて、その後は下手に出て妥協を図ろうというこのとのようで、単なる“自己顕示欲に支配された理念なき政策運営” のように思われる。失敗かな、と思ったら、早めに損切りという方針のようだ。それがディールの意味なのか。




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