亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

やはり!

2007年01月25日 18時37分50秒 | トピック
先日(1月17日)、「Oil Weapon」と題して原油価格が下げるなかで下げを加速させるかのようなサウジ石油相の発言を取り上げ、原油価格を下げることでイランやロシアを牽制するための行動との捉え方もでき「米サウジ密約説」という切り口をあげ、いずれもウラが取れないという意味では憶測とした。その際に「こうした憶測をネタにそれなりのストーリーを声高に訴えるヒトが早晩現れそうだ。当方は要素として無視はできないし、しないが、この手の話は密約の存在を断定した上で次の論点に進み、推論を重ねた上で出される結論が首を傾げるものになるということが多いのも事実だろう」と書いたが、本日当方に別件で電話を掛けてみえた人物いわく「年始からの原油の下げの背景がわかりました。どうもサウジのカネが動き、売り崩したようです。その理由、わかりますか?(当方、はぁ?・・と中途半端な受け答え)ターゲットはイランです」ということだった。おおっ、やはり来たかぁ~~、ということでした。これは第一段階ということ。ここからどんなストーリーが生まれるのやら。サウジの介在の可能性を全く否定はしないが、断定した上でさらに憶測を重ねるリスクを当方は言うわけです。

米国大統領の一般教書演説。中東問題に関しては強気を貫く決意を感じさせるものに。良くも悪くも政策に“振れ”のない大統領とされてきたが、ことイラクに関してはここで引くことはこの人にとって9・11後の行動が無に帰することになりかねないからだ。米国南部の“頼れるお父さん像”を地で行っているようで、戦略的な誤りこそあれこの政策自体(イラクの解放、中東に民主主義を!)は誤りではないとの認識に見える。核開発を止めないばかりでなく、そのイラクに横槍を入れるイランは状況によってはタダではおかないということ。大義のためには軍事行動も辞さず。本人自身は次の選挙はないので自らが正しいと判断する方向に進むのだろうが、民主党議会がその監視役ということ。そうこうしている内にイラクはますます泥沼に。米軍が抜ければ抜けたで中東は、さらなる流動的な状況に。出て行くのは簡単、引くのが難しい悲惨な戦争。

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1 コメント

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ははぁ、なるほど・・・ (いつも拝見しております)
2007-01-26 01:28:05
お疲れさまです。

原油価格高騰によるオイルマネーの米TB買い支えが為されていて、昨今の低迷によりいつ何時TBが売られるかという話が出ていました。特にサウジは捨て身のドル買いで他を圧倒しているためにその動静に注意が向けられているのです。しかし、そのサウジがまさか売りの張本人だとは思わなかったし、その話のネタ元もそうは考えていないようです。それにしても蛇の道は蛇しかいませんね。サウジは表でイスラム中道国家を標榜していますが、裏ではアメリカにもアルカイダなどイスラム原理主義者とも精通していて、まさにアメリカ後の中東について何か企んでいるようにも感じられますけどね。もとはペルシャとアラブの争い、アメリカなど存在しない時代からの闘争劇ですね。
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