亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

イエレン効果、早くも剥がれ

2013年11月20日 23時57分25秒 | 金市場
本日、注目されているのは日本時間の明朝4時に発表が予定されている10月のFOMC議事録要旨。そもそも当初から政策変更なし(量的緩和策の縮小なし)が予想されており、その通りになったFOMCの議事録が何ゆえに注目度が上がったのかというと、FOMC開催直前までの経済指標に弱いものが多かったこと、さらに財政協議をめぐる米国議会のゴタゴタなどにも関わらず「FOMC声明文」の内容が9月のそれと大きな変化がなかったことによる。
したがって金市場では「変更がなかったこと」がタカ派的な内容と受け止められ、声明文発表後から金が売られた経緯がある。

 財政をめぐる膠着状態もあって10月の状況は判断を下すのが難しく、FOMCの声明文は結局前回の水準を超えられずに反落状態となった。

本日は日本時間の午前7時からバーナンキFRB議長による講演が行われた。結論から言って、かなりのハト派的な内容となり、金市場にとってはサポート要因と見られた。ところが、ハト派的な講演内容を受けた反発も、アッという間に一巡することになった。足元でロンドンの取引時間帯の中盤に例によって出された投機的な売り物に一瞬にして10ドルほど下げるという展開に。その後も目立った反発抜きで時間の経過とともに値を消している。売り方の狙うは、10月15日に記録した1251ドルの下値となっている。この水準を割れるか否かも、議事録要旨の内容が決めることになりそうだ。
 

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