6日の米10年債の利回りは2.03%。今朝のニュースに米ゴールドマンサックス(GS)のチーフエコノミストがリポートで、「今年12月の利上げ開始というのが依然として予想の中心であるものの、生産と雇用の減速を理由に事実上のゼロ金利政策がこの予想よりも『はるかに長引き、2016年に入ってからもしばらく続く、あるいはさらに長期化する可能性がある』」と見ているというものがあった。
昨年末の時点でGSは2015年9月末の10年債利回りの予想を2.85%としていた。これは外れ2.04%だった。当時市場予想は2.9%ということでGSの見通しはその近辺でのもので、同社だけが見通しを外したわけではない。当然ながら現時点で利上げには着手済みという見立ての下での予想だった
GSはドル建て金価格の1000ドル割れを予想していたが、その基本部分に金利上昇見通しがあった。もちろん金利だけが金価格を動かす要因ではない。とは言うもののこの約3年は米国の金融政策と金利動向が大きな要素となってきた。そのGSが金融政策の見通しの変更の可能性を言い始めている。金をショートする前提条件が後退することになる。