油断召されるな！ 枕並べて坊主陰線？？？

日本政府が緊急事態宣言を発令する中で、感染拡大が加速していた欧米では拡大傾向に鈍化の兆しがみられているとされる。７日はＮＹ州のクオモ知事は、新型コロナ感染症による入院者の増加ペースが安定化の兆しが出ているとした。また、世界全体の死者数の４割超を占めるスペインやイタリアではこの数日、感染者や死亡率の低下が伝えられている。こうした中で楽観的な見通しが広がっている。

本日早朝にＮＹの引けを見ておやっ！？と思ったのは米国株だった。寝る前にスマホで確認したときは、前日６日のような主要指数軒並み７％超という派手なものにならなくとも、続伸かな？という感じだった。それがすべて“行って来い”状態に。何じゃこれは？！と目を引いたのはダウもナスダックもＳ＆Ｐもさらにラッセルも、みな寄付ジャンプスタートの高寄りで、その後値を削りながら進行。みな枕並べて安値引けになっていたからだ。

酒田五法は風林火山。むかし、むかし２０代のころ本を読んで身に着けた基礎的なローソク足分析の単語、「坊主」ではないか！！しかも陰線の丸坊主！！！・・・・で待てよと。それぞれ４本値を調べると、これがわずかながらみな坊主ではなく、その差が小さいことから、チャートが「坊主」に見えるだけであることが判明。なんだ、、つまらん、、と。

まぁ、しかし大勢としては「上げ止め」のような形につき、米国株といえど、そう簡単に戻るわけにはいかないだろう・・と思った次第。

実際に、日本時間の本日午前に米紙ウォール・ストリート・ジャーナル電子版が報じたところでは、東部時間６日２０時から７日２０時までの２４時間に全米の新型コロナ感染死亡者数は１９３９人となり１日としては過去最多としている（ジョンズ・ホプキンズ大学のデータ）。先週４日土曜日の１３２０人の最多人数を更新とのこと。ＮＹ、ニュージャージー両州に加え、ルイジアナ、イリノイ州でも感染による死亡者数は過去最多となっている。感染者数については、伸びに鈍化傾向が表れても水準の高い横ばいが続くとの指摘もある。

今週はイエレン、バーナンキの２人のＦＲＢ議長経験者の発言内容が伝えられている。イエレン前議長はＣＮＢＣとのインタビューで、「米国の失業率はおそらく１２％、１３％まで上昇」、「第２四半期の国内総生産（GDP）は少なくともマイナス３０％に落ち込む」としている。バーナンキ元議長は７日、第２四半期にＧＤＰは３０％を超えて縮小する恐れがあり、経済が立ち直るまでに数年かかる可能性があるとしている。

悪化は既に織り込み済みではあるが、足元の闘いの長さがどうなるかによる。長引くことは織り込まれていない。ＮＹ金は、いつものように節目超えで叩かれいるが、下値切り上げ型。


※来週４月１３日午前に東証アローズからのストックボイスＴＶに出演予定でしたが、緊急事態宣言発令にてスタジオでなく電話出演となりました。