昨夜は「夏の終わりの金の話」と題した独自企画のセミナーの2回目(夜の部)だった。参加いただいた皆様ありがとうございました。中には関西方面から車で駆けつけ参加の方も。しかも話してみると大手地金商関西地区特約店のクライアントで、担当者は私もよく知っている人という偶然も。こられた方もその特約店で渡された新聞の切り抜きなど各種資料をファイルにして持参しており、当方が感心したのは特約店サイドが資料配布など熱心に情報提供をしているという事実についてだった。当たり前のようだが、こうした地道な活動が信頼関係を作るんだと。
セミナーの方は昼の部と同様にライブで市況を流しておいて実施。もちろん常時見るわけではなく、節々でチエック。進行中に1700ドル割れ寸前まで行き、場内・・・ならぬ室内どよめきが・・。しかし、それが昨夜の下値だった。その後はNYの寄りに向けて金は戻り符丁に。
終値ベースで2日間で135ドルもの下げに見舞われたNY市場の25日の取引は、開始前のNY時間外ですでに大幅続落状態となっており1700ドル割れを視野に入れた取引となっていた。それがセミナー開催中のことだったわけです。その後、値頃感の買いもありNY市場に入り一端は1740ドル近辺まで買われた後に、再び下げに入り1705.40ドルまで売られたところで、反転となった。急落となった昨日はアジアを中心に現物の買い引き合いも増加しており、一度1900ドル台超を見たこともあり、むしろ1700ドル近辺の価格水準は価格慣れから割安との感覚が働いているようだ。
聞いたところでは、この2日間の下げで国内価格も急落、大口の現物の引き合いも目立ったようだ。ところが一部でそれを即応する地金の調達もままならぬという事態も起きたらしい。
アジア地域、おして知るべし。NY市場でも1740ドルの水準から買いが目立ったとされる。
その後は時間の経過とともに回復基調をたどり通常取引の終値は前日比プラス圏に。1763.20ドルと5.90ドル高で取引を終了した。
ユーロ圏では7月21日のユーロ圏首脳会合で決めた第2次ギリシャ支援を巡り不協和音が高まっている。先日から触れているが、フィンランドが支援の融資に対しギリシャ政府に担保を要求し2国間で話し合いがまとまったことが表面化。ならばとオランダやベルギーなどでも同様の要求をする気運が高まっている。こうした動きが広がることは、ギリシャ支援の効果を削ぐ恐れがあるばかりか、不安定な欧州金融市場のさらなる波乱要因となる可能性が高い。8月に入り欧州中央銀行(ECB)はスペインおよびイタリア国債の買い支えを行っているが、この国債の買い付けに関してもECB内部で意見が割れておりドイツが反対の立場を鮮明にしており、“中央銀行としてかくあるべし”という理想論と市場の動きに沿った現実対応型の処理との間で不協和音が高まっている。つまりECBも対応策については一枚岩ではなく、この点も気掛かりだ。9月に入り、こうした“ほころび”が市場に悪影響を与える可能性がある。
市場の関心は今夜のジャクソンホールに向けられているが、ユーロ圏の流動化は勢いを増しており、この点からも金価格は支えられることになりそうだ。それにしても3日間でドル建て価格が上下210ドル程動くというのも大相場ならではということか。
中国のTVでも小泉5年、その後1年、1年、1年、9か月(鳩山)、1年3カ月、さて次はだれだ?なんてやってますが、足の引っ張り合いで誰がやってもいっしょでしょうなんて市民のインタビューも流れたりして、もう何とかならんのかな?
昨日夜のセミナーのお礼です。
いつもブログを拝見しておりますが、ありがちな表面的なセミナーではなく、マクロの状況も併せて話し下さり、認識が深まった気がしています。有難うございました。
金は動きが激しいですが、株よりはターゲットが単純で、世界情勢・金融動向に素直に反応し、また手持ち401Kとも逆相関するのでヘッジにもなり、面白いですね。米・ADR鉱山株は事前のドル買いに機動力を削がれ、中国の鉱山株は都度購入が可能で利便性があるのですが、素直でない厭らしさがあります。
何れにしても、ニュースを見ながら一喜一憂しております。
これからも、ブログを中心にご活躍を期待しています。
ユーザー?として、多くのことを学べる貴重な機会であること、より一層感じております。
あまり認識されていない重要な論的根拠等わかりやすくご解説いただけたこともふくめ、直接講演ならではの醍醐味感じています。
機会あれば、また参加させていただきたいと考えております。
ありがとうございました。
たったの2日でしょうか。
1600ドルに向けて再度下がって行く可能性はありますか。