楽観的見方もあったが、やはりドーハでの産油国会合は何も決められなかった。10時間も話し合いをしたとされるが、争点はひとつ、サウジはイラン抜きでは合意に加わらないということ。やはり、この溝は深い。しかし、この方針はサウジの副皇太子の属人性の強い決定ということなのかも知れない。いずれにしても結果はNOで次回の予定も決めることは出来なかった。またまた「ドーハの悲劇」ということに。
結果が明らかになって初めて開いたアジアの時間帯の原油は急落は当然だが、ここまでのところ下値は37ドル台までがせいぜいで、ほぼ38ドル台で滞留中。前日にイランが石油相のみならず代表団も送らないとふうに方針を変更したり、サウジの意志が固いことは報じられていたこともあり、決裂シナリオも想定されたことから織り込み済みということだろう。しかし、今後、需要の後退や在庫増というニュースには、より敏感に反応するものと思われる。
今日は大手商社丸紅が昨年に続き資源がらみの減損を発表し、金額も1200億円となっていたが、すでに三井物産が初めて無配に転落したり三菱商事も多額の減損を公表済となっている。このニュースで思うのは、以前も書いたが、数年前にアフリカや中南米なども含め世界各国で資源権益を貪欲に取得していた中国のこと。多くは採算割れや、不良債権化していると思われる。資源関連の投資や融資は、国益を前面に出して行われていたはずで、それらに当てた資金は外貨準備を転用したものもあるのではないか。仮にそうならば、中国の外貨準備も言われているほどには、動かすことが出来ない内容になっているのではないか。
中国には油田がある、あの国は資源国の一面もある、程度には思っていたけど…対外資産の構成も、かなりリスク資産に傾いているかも知れませんね。
話は変わりますが、第1次オイルショックの頃に東京金は6000円になりました。あの時のドル円はいくらだったか全く記憶にないのです。教えて頂きたいのですが。
過去最高値を更新していないということは、円だけが金に負けていない最後の通貨だということです。