亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

制空権を握られている東京株式市場

2014年02月05日 23時59分26秒 | 金融市場の話題
1週間余りの間の株安連鎖。昨日まで2日で900円、4営業日で1300円超も売られた日経平均。日本株の下げ幅が他に比べて大きいことが話題だ。指摘されているように日本株は、ドル円相場の変動による輸出採算の変化が業績に直結するという伝統的な視点が根強くあり、またその捉え方にも一利あることから、為替変動とのダブルで動くため動きが増幅されやすい。

思うのは、昨年1年の海外勢の買い越しが15兆円にもなったらしいのだが、例えるならば東京株式市場は制空権を海外勢に握られているということ。それゆえに新興国並みに彼らの動き(外の動き)の影響を受けやすい。対して制空権を国内勢ががちがちに握るJGB(日本国債)市場は無風状態。こちらはむしろまっとうな市場の理論が通じない需給主体のいわば“ガラパゴス”相場が展開されることになる。これが仮に海外勢が主導権を握ることになると、それこそ一部のヘッジファンド関係者が以前から唱え続けている日本国債暴落見通しが現実化することも考えられよう。

さて今夜は注目のADP民間雇用のデータが先ほど発表された。1月の非農業部門民間雇用数は前月から17 万5000人増えた。しかし、この数字は昨年8月以来の小幅な伸びということになる。製造業だけをみれば1万2000人の減少となった。ちなみに、12月は速報値の23万8000人から22万7000人に下方修正となった。

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