ギリシャの国民投票。伝えられているような結果に終わった。金融経済的な合理的判断よりも、過去5年間の緊縮策の実施の中で押し込められていた感情の爆発というような結果になった。ただし、情報が限られる中で国民の判断は、ポピュリズムにたけたリーダーによりミスリードされた観は否めず、これからのユーロ圏債権団側の対応が見もの。
もうひとつ、昨夜取り上げた中国政府による株式市場の買い支えの話。さすがに本日の取引開始直後までは効いたのだが、市場の勢いには抗えず、それでもなりふり構わない当局のスタンスにかろうじてプラス圏を維持することになった。群集心理にドライブされた株価の高騰は、根底にある景気減速下での株高という歪みを覆い隠し、先送り、近い将来にバックファイアーとなりそうな予感を残した。
FRBのように、これから起こることを注視し、その都度判断しましょ・・・というのは、皮肉です。ユーロ圏のような政治的リスクは、屈折したあげくの結果となるため、臨機応変な対応が求められます。