一部を除いて週明けの金融市場は株式市場を中心に米中首脳会談後の米国側の発表を好感し、センチメント主導の上昇相場が現出することになった。米中は報じられているように通商協議の再開を決めた。そしてトランプ大統領はいわゆるディールの材料にしていた3000憶ドル相当の中国製品への追加関税(関税第4弾)の発動の先送りを決めた。ここまでは織り込み済み。みなそうなるであろうと思っていたこと。それでも株式市場を中心に目先の悪材料が後退したことを好感ということに。
サプライズは、トランプ大統領が中国の通信機器最大手ファーウエイへの制裁の一部解除の方針にも言及したこと。もともと6月27日にWSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)が、「中国、米政権に通信機器メーカーへの制裁解除を要請へ」と報じ、これに対する市場の反応はリスクオフとなった経緯がある。つまり中国側の要求を米国サイドは飲まないだろうと市場は判断し、話し合いはうまくいかないと読んだのだった。首脳会談の結果、WSJの報道は事実で、その要求をトランプ大統領は飲んだことになる。買い材料の欲しい株式市場は、これを歓迎。ただし、その後明らかになってきているのは、首脳間の合意はともかく米国議会などの反対論の強さで、これはさもありなんということだが、実質的にどうなるかは今週以降の米国政府と議会側の折衝によるとみられる。
いずれにしても、中国側(習近平主席)は国内向けに米国側が折れたことをアピールできるのだろう。習近平主席は、北朝鮮カードをディールの材料として首脳会談で切り、それにトランプ大統領が乗り板門店での米朝首脳顔合わせという政治ショーが現出したとすれば、その見返りがファーウェイというのはうがち過ぎか。双方、国内向けに外交得点をアピールできたことになる。
それにしても市場が足元で囃し立てているほどの実のある会談だったのか疑問。トランプ、習近平それぞれの“お家の事情”を映した政治ショーに市場は踊らされているだけではないか。 世界同時株高の様相だが、例えば今月後半には米国企業の決算発表が始まるが、要は業績が株高についてこられるか否かが問われることになる。
この点注目されるのは、本日日本時間の23時に発表される6月のISM(供給管理組合)製造業景況指数となる。過去2週間にわたり複数の米地区連銀が発表した製造業景況指数は軒並み低下しており、本日のISM製造業は注目度が高い。50を下回ると縮小・後退を表すが5月は52.1まで低下している。悪ければ米中緊張緩和ムードを相殺することになりそうだ。ただし、悪ければ悪いで利下げ観測が高まり株は上昇というのが、このところのパターンではあるが、米中材料のリスクオンでロンドンのオープニングで1384.70ドルまで売られた金は、買い戻されることになる。結果が微妙な数値となった場合、市場の反応を見て判断。
サプライズは、トランプ大統領が中国の通信機器最大手ファーウエイへの制裁の一部解除の方針にも言及したこと。もともと6月27日にWSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)が、「中国、米政権に通信機器メーカーへの制裁解除を要請へ」と報じ、これに対する市場の反応はリスクオフとなった経緯がある。つまり中国側の要求を米国サイドは飲まないだろうと市場は判断し、話し合いはうまくいかないと読んだのだった。首脳会談の結果、WSJの報道は事実で、その要求をトランプ大統領は飲んだことになる。買い材料の欲しい株式市場は、これを歓迎。ただし、その後明らかになってきているのは、首脳間の合意はともかく米国議会などの反対論の強さで、これはさもありなんということだが、実質的にどうなるかは今週以降の米国政府と議会側の折衝によるとみられる。
いずれにしても、中国側(習近平主席)は国内向けに米国側が折れたことをアピールできるのだろう。習近平主席は、北朝鮮カードをディールの材料として首脳会談で切り、それにトランプ大統領が乗り板門店での米朝首脳顔合わせという政治ショーが現出したとすれば、その見返りがファーウェイというのはうがち過ぎか。双方、国内向けに外交得点をアピールできたことになる。
それにしても市場が足元で囃し立てているほどの実のある会談だったのか疑問。トランプ、習近平それぞれの“お家の事情”を映した政治ショーに市場は踊らされているだけではないか。 世界同時株高の様相だが、例えば今月後半には米国企業の決算発表が始まるが、要は業績が株高についてこられるか否かが問われることになる。
この点注目されるのは、本日日本時間の23時に発表される6月のISM(供給管理組合)製造業景況指数となる。過去2週間にわたり複数の米地区連銀が発表した製造業景況指数は軒並み低下しており、本日のISM製造業は注目度が高い。50を下回ると縮小・後退を表すが5月は52.1まで低下している。悪ければ米中緊張緩和ムードを相殺することになりそうだ。ただし、悪ければ悪いで利下げ観測が高まり株は上昇というのが、このところのパターンではあるが、米中材料のリスクオンでロンドンのオープニングで1384.70ドルまで売られた金は、買い戻されることになる。結果が微妙な数値となった場合、市場の反応を見て判断。