さて週末のドサクサで昨夜の更新が出来なかった。一夜明けて見ればNYの時間帯で金は買い上げられてコメックスは9.7ドル高、NYスポットに至っては前日比11ドル高。引き続きETFを囃(はや)したシルバーの上昇に連れ高したものだが、史上最高値に躍り出てきた銅や亜鉛などの強調展開も見逃せない要因だろう。いずれにしても、3月1日に「さあ3月だ」として「後半に相場付が変わるのではないか」とし、直近3月18日には「春は近い」として他力本願ではあるが・・・というニュアンスで書いたパターンが現れつつあるということか。これでも、いまだ調整局面にあるが、終値ベースでみたWTI原油が2月6日以来の高値に位置していたり、全体が温まりつつある中でのことでもある。
外部要因では、米国マクロの先行きへの期待に多少の陰りが出始めるとともに、利上げ打ち止め見通しが急速に台頭し始めているが、これは今さらという感じ。
もともと利上げ打ち止めモードを探る時間帯に入っているわけで、何度も書くように足元の1-3月期に下駄を履かせている連邦政府の支出がピークアウトした後の牽引役が企業の設備投資あるいは個人消費ということだが、とりわけ個人消費は息切れ気味だけに、利上げも今回止まりという可能性は充分にある。過去、この局面から新たな牽引役が出てきて、堅調持続というのが米国経済のパターンでもあり奥の深さであるのは確かとしても、果たしてどうか。その面でも来週のFOMCでの声明文の注目度がますます上がってきた。トーンとしては景気の好調見通しを謳いあげるのだろうが、そこに滲み出る利上げからの「出口戦略」を市場がどう読みとるか。前任者に比べて今度の議長は、“わかりやすい”ということなので楽観ムードが漂うのだろうか。対中報復関税法案で知られる米上院議員が訪中し、人民元の切上げ幅拡大を要求とのニュースが流れていたが、11月の中間選挙への意識が高まるにつれドルの水準についての関心も高まりそうだ。国内からドル安プレッシャーが高まる一方で、膨らんだ赤字のファイナンスを維持しなければならず、そこに(海外資金への依存度の高まりにもかかわらず)中東などとの外交的軋轢の高まりという要素が加わるという、どこで何が引き金になってもという環境が続くことになる。
いずれにしても金市場も当面他力本願的な動きから、最後は独自の展開へ移行ということではないか。いまは助走だが本格離陸には、もう少し走らねば・・・というふうに見える。風を捉えられるのか否か。捉える風が吹くのか否か。禅問答みたいだね。
外部要因では、米国マクロの先行きへの期待に多少の陰りが出始めるとともに、利上げ打ち止め見通しが急速に台頭し始めているが、これは今さらという感じ。
もともと利上げ打ち止めモードを探る時間帯に入っているわけで、何度も書くように足元の1-3月期に下駄を履かせている連邦政府の支出がピークアウトした後の牽引役が企業の設備投資あるいは個人消費ということだが、とりわけ個人消費は息切れ気味だけに、利上げも今回止まりという可能性は充分にある。過去、この局面から新たな牽引役が出てきて、堅調持続というのが米国経済のパターンでもあり奥の深さであるのは確かとしても、果たしてどうか。その面でも来週のFOMCでの声明文の注目度がますます上がってきた。トーンとしては景気の好調見通しを謳いあげるのだろうが、そこに滲み出る利上げからの「出口戦略」を市場がどう読みとるか。前任者に比べて今度の議長は、“わかりやすい”ということなので楽観ムードが漂うのだろうか。対中報復関税法案で知られる米上院議員が訪中し、人民元の切上げ幅拡大を要求とのニュースが流れていたが、11月の中間選挙への意識が高まるにつれドルの水準についての関心も高まりそうだ。国内からドル安プレッシャーが高まる一方で、膨らんだ赤字のファイナンスを維持しなければならず、そこに(海外資金への依存度の高まりにもかかわらず)中東などとの外交的軋轢の高まりという要素が加わるという、どこで何が引き金になってもという環境が続くことになる。
いずれにしても金市場も当面他力本願的な動きから、最後は独自の展開へ移行ということではないか。いまは助走だが本格離陸には、もう少し走らねば・・・というふうに見える。風を捉えられるのか否か。捉える風が吹くのか否か。禅問答みたいだね。