亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

雇用統計のサプライズに問答無用のモメンタム相場

2013年04月06日 23時27分51秒 | 金市場
さて3月米雇用統計だが、8万8000人は、どう取り繕ってもサプライズだった。19万~20万人の予想からの落差は大きい。全般的には1月が11.9万人から14.8万人に、2月が23.6万人から26.8万人にそれぞれ上方修正されたことで、多少はカバーされたということか。

雇用統計自体が遅行指数と呼ばれるが、遅れて景気実態を表す傾向があることから、12年10-12月期のGDPがプラス0.4%と冴えなかったことを示すとの指摘もあるが、ピンとこない。前の日の新規失業保険申請件数が予想以上に増えていたが、例年に比べ早かったイースターや学校の春休みの関係などややイレギュラーなものとの指摘もあり、そう材料視はされなかった。結局、年始から期待が高まった景気のピッチが上がるという見方が、修正を迫られるということか。今回は仕事を探すのをやめた人が増えたことも問題視されている。労働力人口が49万6000人減って、労働参加率が63.3%は1979年5月以来だと。

それでも、ここまで米国の個人消費は伸びが続いている。給与税増税が実施されたにもかかわらず、である。3月の小売売上高や個人消費などのデータの注目度が上がりそうだ。

それにしても、驚きの結果に、金市場は直ぐに反応して14~15ドルまず跳ね上がったのは、ファンドのショートカバー。NYコメックスのファンドのポジションでショートだけを見ると先週の火曜日時点で211トンまで3週連続で減っていたが、今週は256トンに増えていた。今週は3日、4日と目立って下げたので、さらに膨れていたと見られ、その買戻しつまりショートカバーが価格を押し上げたというわけだ。当初は戻り売りも多く、また1550ドル方向へ押し戻される局面も見られたものの、時間外では1580ドル台で終了。

驚いたのは、ドル円は気にせず終盤にかけて上げていったこと(円安)。問答無用の力技のモメンタム相場。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 円は刷れても、刷れないゴー... | トップ | 打てない、守れない阪神タイ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

金市場」カテゴリの最新記事