さて注目のバーナンキFRB議長の議会証言だが、証言原稿には、6月のFOMCの決定以上の踏み込んだ内容は見られなかった。「行動の準備はできている」しかし、予断の手掛かりは与えず・・・・というこれまでのスタンスを繰り返した。これには市場はまず、“ガッカリ”で反応した。ただし質疑応答では追加的な緩和手段として、住宅ローン担保証券(MBS)を含む追加の資産購入などいくつかの事例を挙げたことで、ここで市場は“気を取り直し”という反応となった。つまり過度の期待も失望も与えずというニュートラルなスタンスが目立つ証言内容だった。
このところの雇用統計のみならず直近6月の米小売売上高が予想外のマイナスとなり3ヵ月連続で前月比マイナスなったことや、月初のISM景況指数の落ち込みなどから市場には、状況の変化から多少発言内容がハト派的スタンスに変わるのではとの期待があったのは事実だろう。
ただし一方で、金価格の動きから判断するに、証言が始まる前段階でじり安傾向を見せていることからQE3 への具体的言及のないことも織り込まれており、また証言が明らかになった後に以前のような一方通行的な下げも見られなかったところを見ると、選択肢として残っていることも織り込まれているということ。
結局、多少の減速程度では簡単には発動しないという現状が改めて浮き彫りになったわけだが、これは誤算を重ねた結果としてここまで来たわけで、慎重に事態の推移を見極めているということだろう。政策効果への疑問や当局に対する疑いなどからもQE4、QE5は本来あってはならないことゆえ、効果的に実行したいのはわかる。FRBが乗り出すまでもなく、すでに米国債はバブル化の様相(利回り低下)ゆえに、矛先をMBS(住宅ローン担保証券)にというのもわかる。
今夜というより明朝3時には今月末に開催されるFOMCの判断材料となるベージュ・ブック(地区連銀経済報告書)が発表される。さてどのようなトーンにまとめられているのか。市場の関心は、このFOMCよりもむしろ8月末にワイオミング州ジャクソンホールで開かれるカンザス連銀主催の金融シンポジウムに集まりそうな気配だ。2年前にQE2の意向を示した場でもある。
このところの雇用統計のみならず直近6月の米小売売上高が予想外のマイナスとなり3ヵ月連続で前月比マイナスなったことや、月初のISM景況指数の落ち込みなどから市場には、状況の変化から多少発言内容がハト派的スタンスに変わるのではとの期待があったのは事実だろう。
ただし一方で、金価格の動きから判断するに、証言が始まる前段階でじり安傾向を見せていることからQE3 への具体的言及のないことも織り込まれており、また証言が明らかになった後に以前のような一方通行的な下げも見られなかったところを見ると、選択肢として残っていることも織り込まれているということ。
結局、多少の減速程度では簡単には発動しないという現状が改めて浮き彫りになったわけだが、これは誤算を重ねた結果としてここまで来たわけで、慎重に事態の推移を見極めているということだろう。政策効果への疑問や当局に対する疑いなどからもQE4、QE5は本来あってはならないことゆえ、効果的に実行したいのはわかる。FRBが乗り出すまでもなく、すでに米国債はバブル化の様相(利回り低下)ゆえに、矛先をMBS(住宅ローン担保証券)にというのもわかる。
今夜というより明朝3時には今月末に開催されるFOMCの判断材料となるベージュ・ブック(地区連銀経済報告書)が発表される。さてどのようなトーンにまとめられているのか。市場の関心は、このFOMCよりもむしろ8月末にワイオミング州ジャクソンホールで開かれるカンザス連銀主催の金融シンポジウムに集まりそうな気配だ。2年前にQE2の意向を示した場でもある。