亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

レンジ相場継続の(復元力が強い)金価格

2016年02月26日 22時38分41秒 | 金市場

昨日は6%以上の下げで一部で不安視された上海株は本日は自律反発を見せることなく、一応下げ止まりという状況。昨日のNY午後に原油が急反発してつれて株も戻りプラス圏に浮上して終了となったが、その背景が3月にサウジ、ロシアという先日の面子でまた生産凍結の会合を開くというもの。ニュースソースがロシアのエネルギー相というものとベネズエラというものとがあったが、どちらにしてもこの話で原油が反発という不思議な展開。

本日の日経は朝刊で「米シェール赤字4兆円」との見出しで、シェール企業の苦境を伝えていた。全米の原油掘削のリグの稼働数が2月19日の時点でピーク時の約4分の1の413基に激減にもかかわらず、生産量が日量で直近最高の2015年6月から約50万バレル少ないだけの約910万バレルもあると。シェールオイルの生産が減っていないことが背景にあるとして、キャッシュ確保のためにシェールは生産を減らせないというのが裏の事情だと。まぁ、これは以前から指摘はされていた。しかし、それを続けられたのは、一定量は先物で売りヘッジしていたこともあるのだろう。

さて先週の金曜日以降、1200ドルを割れていない金。この3日間はリスク・オンで株が買われ債券が売られ、ドル指数も強含みになって売りが優勢となっても、復元力が強く、終わってみればレンジの範囲内での動きにとどまり下げずという展開。株式市場は上昇していても、どこか警戒感のようなものが漂っているように見えるが、その裏側で金が値を保っているということか。1週間前にCPI(消費者物価)があったが今夜は、個人消費支出物価指数(PCE)や米10-12月期GDPの改定値などがある。

今週は米地区連銀の総裁などFRB高官の発言が続いているが、以前に比べて利上げに慎重姿勢をとる向きが増えているように思われる。来週は、ISMから雇用統計まで重要指標の発表が続く。

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