亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

イベント週の始まりは不規則発言(政治リスク)から

2019年12月04日 22時58分19秒 | トピック
この2週間の金市場の価格イメージなどと書いたら、さっそく政治要因で動きが出てしまったという感じ。大西洋条約機構(NATO)首脳会議のためにロンドンを訪れているトランプ大統領。
中国との通商交渉合意に期限はないとし、来年11月の大統領選挙後まで待った方が良いかもしれないと発言。先月は、合意にきわめて近いとし市場に期待が高まっていただけに、一部の投資家は梯子を外された感じなんだろうか。。。しかし、この発言自体も思惑と中国への牽制からくる不規則発言ともいえ、明日には変わるかも・・・というのが、ドナルド・トランプのトランプたるところ。舌の根の乾かぬ内にという表現があるが、前言は記憶にないんじゃないかと思わせる異能ぶり。

それにしても、この発言が飛び出した記者会見とは、ストルテンベルグNATO事務総長との公開記者会見に際して、記者が振った対中質問について答えたものだが、52分も質疑に時間がかかり、会談が始まったのはその後だったらしい。しかも、毎度の会談がそういう展開ということで、非難の声が上がっているとされる。そういえば報道で発言内容が伝えられる際には、隣にどこかの首脳や組織のトップが座っている絵が多いなぁ・・・と改めて思った次第。

米中協議については、15日の期限まで時間はなく第4段の関税は発動されるという線で市場の見方も固まりつつある。実際にウィルバー・ロス(商務長官)もCNBCの番組にて協議の目立った進展など理由がない限り、追加関税の発動は予定通り行われるとした。さらに米中交渉については実務者レベルの話し合いは続いているものの、高官協議の開催についてはまったくメドが立っていないとしている。

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