亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

パウエル講演先読みすると・・・ 

2021年08月25日 21時09分54秒 | 金市場
オンライン開催の1日限りとなった27日のカンザスシティ連銀主催の年次経済シンポジウム。パウエルFRB議長の講演を控え、市場はどちらかというと模様眺め、積極的に上値を追う動きは限られている。ただし、市場ではFRBも変異株の影響を見直す必要性を認識し、講演では明確な方針の発表は見送るのではとの見方が市場では多い。

そこで思うのは、来週9月3日には8月の米雇用統計の発表を控えていることもあり、パウエル議長としても、月末月初のいくつかの指標を見た上で、その後の発言機会をとらえて方向性を示唆する可能性もあるのではということ。そもそも9月21~22日には連邦公開市場員会(FOMC)が控えており、その前に地区連銀経済報告(ベージュブック)の発表も控える。

当方のguessということで書くなら以下のようになる。

8月の例を踏まえて判断するなら、9月第1月曜日のレーバーデイ(労働者の日)明けの9月第2週を中心に中旬までは(つまりブラックアウト入りする前に)、FRB高官の様々な発言が流れるものと思われる。市場内に様々な憶測が生まれることになるが、今週のパウエル議長の発言は、それらを予想した上でタカ派的なものにならない配慮をしつつ、一定の指針を示す可能性がありそうだ。それは労働市場に関連したものと思われる。折しもパウエル議長の再任を含め、次期FRB議長の人事を決めるタイミングであることを考慮する必要もあろう。

果たしてどうなるか。今週、パウエル講演が終わり、同じ日にPCEデフレーター(FRBが好む物価指数)が発表され、来週は1カ月前のように、またぞろ雇用統計前のFRB関係者の発言が噴出するのか否か。2週目に集中すると思うのだが。。。

話は変わって気が付けば、ナスダックは初めて節目の1万5000ポイントを超えて終了となった。新型コロナ・デルタ株の経済への影響が懸念される中で、株式市場は相変わらず明るいテーマに乗る動きが続いている。前の日に米食品医薬品局(FDA)が(日本国内でも接種が進んでいる)米ファイザーと独ビオンテックが共同開発した新型コロナワクチンを正式承認したが、これがさらにワクチン接種率を上げると好感した買いが入ったとされる。今秋から登校や出社などが順調に進み、米景気回復を支えると株式市場関係者はいう。きっと、そうなんでしょう。日本的感覚では、おいおいおい、承認してないものを打ってたんかい!といったところか。まぁ、これも緊急避難の類ということで。この1年間至る所で緊急避難対応が続いているだろうし、臨機応変の対応は必要だろう。

24日のNY金は小幅に続伸となったが、ここまで書いてきたようにショートカバーだけでは、ちとしんどいのだが、目先は1800割れをどう拾われるか否かに注目か。

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