亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

やはり「(下には)ついて行かなかった」金価格

2005年06月03日 14時27分29秒 | 金市場
さて金価格は大きく反発した。NYでは7.1ドル高の424.1ドルの引け。一時は425ドルを上回った。やはり下げ局面ではユーロに追随せず、410ドル台を割安と見た現物の買い引き合いに値を保ち、ユーロのリバウンド(戻り)には待ってましたとばかりに追随することとなった。派手な値動きとなったのは空売り(ショート)筋の買戻しを巻き込む形の上昇に加え、新規の買いを呼び込んだことによる。過去4年にわたりユーロとほぼ連動する形で上下してきた金。ところが今回、(ユーロの一定以上の下げに)連動しなかったのは、金価格はユーロに連動しているのではなく、ドルの水準を計るモノサシとしてユーロを見ているに過ぎないということである。したがってユーロ自体が、ドルの姿を映し出さなくなればユーロと金の連動性は失われるということである。つまり今回まさにそれが起きたというわけだ。ユーロが売られる中で、ドルは押し上げられたが、例えばドル円の水準はほとんど変化は見られなかった。スイスフランやポンドなども動いたが、やはりユーロの一人相撲といっていいだろう。ドルの状況が特段改善されたわけではナク、金が必要以上に売られる理由はなかったということ。

参考までに書いておくと、このところユーロが売られ、そして最終局面で総売りとなったとき、金価格も下げ基調を強めていたが、先日取り上げた金鉱株指数(XAU)はむしろ上昇していたのである。まことに強い動きで、昨晩の海外市場での急反騰を示唆していたと言うべきだろう。どうしても目に付いたので書き留めておいたのです。
先日
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 大阪は~♪今日~も活気に溢れ... | トップ | 米雇用は急ブレーキ »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
先生お久しぶりです (臼田英一)
2005-06-03 21:16:34
先生お久しぶりです。長野県の信州ゴールデンキャッスル

臼田です。いつも住友さんのゴールドニュース読んでます

プログの開設を読ませていただきました。



金製品を扱っているものとして、今後の動向を常に注視

していく上で先生のコメントは大変勉強になり又、参考とさせていただいております。今後のご活躍をお祈り申し上げます。プログ拝見させていただきます。

それでは失礼致します。

返信する
Unknown (かめい)
2005-06-05 22:17:48
以前、「千円札のコストの話は面白かった」とおっしゃっていた臼田さんですね。ありがとうございます。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

金市場」カテゴリの最新記事