亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

投資枠拡大を認められている年金基金

2006年09月27日 11時46分47秒 | 金市場
金市場は2次ワシントン協定2年度期末越えで動き易くはなったものの、手掛かり材料難。早い話が即効性のある材料はなく、材料は需給に関係する地味ではあるがジワジワ効く類の話が多いので価格も落ち着いた展開。ドル建てて600ドル近辺での売りが切れると、売り方(ショート)の手仕舞いを誘発してこのところのレンジを切り上げるという展開かな。9月ダッシュの出鼻をくじかれた後遺症でもあるまいが、“波間に漂う”という感じになってきた。

結局、出鼻をくじいたのはヘッジファンド破綻の噂で、リスクテイクに及び腰になり、手仕舞いの嵐の米国債シフト。蓋を開けて出てきたのはヘッジファンド「アマランス・アドバイザーズ」の天然ガスという流動性に劣る市場に大きなカネを入れたあげくの自滅の話だったというわけ。その前から前兆のように比較的小規模のファンドの破綻が伝えられていた。それにしても、8月中旬に米年金改革法が成立し、年金資金によるヘッジファンド組み入れ規制が大幅緩和されたばかりだったというのが、皮肉ではある。年金基金に対しヘッジファンドの組み入れは25%以下に抑えるように規制が掛かっていたが、公的年金や外国の年金は規制の対象外となっていた。もっとも、25%も組み入れるところは少なかろうから、それだけヘッジファンドが認知されたという部分に意味があったと思われるが、今回の出来事で再び論議は高まりそう。法案に反対していた労働団体などは、ほれほれ、やっぱり、ということだろう。

米国債へのシフトは、もちろん急場しのぎにつき目ぼしいものがあればまた動き出すという展開。NY株に向かっているのかね。本日、日経CNBCで話をさせてもらいます。

虎は凌いで凌いで6連勝。しかし状況は変わらず。負けない虎に竜が恐れをなす・・・なんてことはないのかね。

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