さてこの時間(日本時間21時台)に入ってさらに金価格は高値を更新してきた。米国の膠着状態に市場はしびれを切らし始めており見切り発車的な動きになっている。それでも動きは現時点では穏やかで、売り物の薄い中をジワジワ上げている状況となっている。
今朝は7時台のNHKBS1の海外ニュースを取り上げる番組で、ロシアRTRテレビの「米債務引き上げ問題で金最高値」という見出しのニュースをやっていた。ほぉ、ロシアでも金が高値更新というニュースをねぇ・・・・メズラシと思った次第。ロシア中銀は、純金積立的なノリで毎月金を買い増ししているのだが・・・。
その米国上限問題では、ついに米国メディアに8月2日に向けたカウントダウンの表示が登場し、笑ってしまった。支払いの優先順位を変えたり、やりくりすると必ずしも8月2日にデフォルトにはならないという話だが、昨日のテレビ演説も結局責任のなすりつけ合いという感じで、どっちにしても機能不全状態は否めず。
米国の“絶対性” の揺らぎは今に始まったことではないが、今回の件は信頼性その他ヒビ割れが発生したということ。仮に当座は大きな混乱は回避したとしても、そうしたものの積み重ねが、そのうち一定の流れと方向性を持ち始めることになりそうだ。あるいは、すでにある流れに合流して一気に目立ち始めるということも。
数年前に金セミナーでは「イラクの誤算は米国財政の誤算」と盛んに話したことがあるのだが、結局それも今につながっている。余談だが、始めた戦争が誤算という点では、「出口戦略なき空爆」の英仏伊のリビア空爆がやはり壁に突き当たっている。これも今朝のニュースで国連の特使がリビアに入り、カダフィ側と反体制派との和解交渉を始めたが、うまくいっていないという内容だった。当初、フランスなどは3週間程度で終わるなどと言っていたのだが、空爆だけでは決着はつけられず長期化の様相を帯びて来た。恐らく見積もった戦費を各国ともに使い果たしたのではないか。ここでも「誤算」発生。この点では米国は初期段階でさっさとNATO軍に主導権を渡し後方支援的な動きに徹していたと思うが、バジェット、予算の問題もそのひとつだなとその時も思った(・・・で思い出したが、そういう内容をここに書いたはず)。
サブプライムさらにリーマン・ショックの影はこういった部分にも陰を落としているわけだ。
ケース・シラーなど足元で次々発表されているデータを取り上げようと思っていたが、書いているうちに内容が変ってしまった。
ところで米国債務の上限の引き上げのここまでの経過だが、前回の引き上げが2010年の2月で1.9兆ドル(×78円で148兆円)の規模だった。それを今年5月までに使い果たすことになった。上限の引き上げは06年以降ピッチが上がり当時は8兆9650億ドル(約9兆ドル)だった。それが現行14兆2940億ドルになった。
今、どれだけの規模で、どのタイミングで乗せるかで揉めている。すでに債務の規模は現時点で2000年時点の2.4倍となっている。
“絶対性” の揺らぎの中で、確かなものを求めるのはわかろう。
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ATAトラックインデックスは微増なんですね
物流が増加と言うことは、景気上向きの証
まだアメリカの景気は悲観的では無いと言うことでしょうか
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株価は???