亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

金ETF戦線、動きあり

2011年01月26日 17時41分11秒 | 金市場

先週末20トン増加の後で週明けに11トン、そして昨日25日は31トンの減少と金ETF最大銘柄の解約がここにきて加速してきた。年金のリバランスにからんだ売りであれば、もう少し早いタイミングで出ると思われるので、ヘッジファンドの中で手放しているところがありそうだ。そうなるとポールソン??(ポールソン&カンパニー)を浮かべる人は多かろう。それはワカラン。まずは2月中旬のSECへの届け出の公表待ちだが、3月末となると5月中旬まで不明。しかし、このところのコメックスでのファンドの動向などから、一部のファンドが「国策に売りなし」的な発想から、この株高、景気回復期待の流れに乗ろうという行動を取っているのは否めない。私のところにも金市場以外をフィールドにしている人達からその手の話も入ってきている。しかし、それが金市場の中で本格的な流れの変化を起こすのかというと、そうは思えない。この2週ほどのセミナーで話したドル建て金価格の下値メドについては、見方は現時点で変えていない。

 

市況の方に書いたが、S&P/ケース・シラー住宅価格指数は市場予想に沿った結果ではあったが、一言でいってやはり弱かった。全米主要20都市の住宅価格は、前年同月比で1.6%低下した。小さな数字に見えるが2009年12月以来となる約1年ぶりの大幅な下げといえる。20都市のうち前年比で下げたのが16都市、この中でバブル崩壊後のこの指数の下値を割りこんだ都市が8都市に上っていた。引き続き差し押さえ物件の増加が価格押し下げ要因となっている。先に発表された地区連銀経済報告書(ベージュブック)でも12の全地区で住宅市場の低迷が指摘されていたが、それに符合する結果といえる。

 

この点で今開かれているFOMCの政策変更は大方の予想通りないと見られる。・・・ないと見られるが、入れ替わったタカ派的スタンスの地区連銀総裁の動向は、やはり気になる。この段階で折角盛り上がった資産効果に冷や水を浴びせることは元よりやれないので、今回は波風を起こさずに終了ということか。

 

むしろ市場は景気見通しの上方修正にからめ、正常化へのステップを感じさせる内容を織り込みつつあるので、むしろ慎重な“モノ言い”となると金などは反発という可能性もある。まぁ、、、、どうなりますか。声明文の発表は、日本時間の明朝4時15分。

 

本日は、これよりかつての山一證券時代の上司、同僚の集まりがあり出向きまする。皆さん多方面で活躍されているようで、色々話が聞けるのが楽しみです。


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