連日報道されているように、米国では大寒波襲来で中西部から東部では空路を中心に交通がマヒ状態となっている。異常気象が言われて久しく今や“異常”の頻度が上がっているために、こうした状態がニューノーマルということで受け入れなければならないのかも。それにしても北部州のサウスダコタなどマイナス51度の「予報」が・・・・・というより「警告」といったほうが適切と思われるが、出ていた。有名なシェール・オイル(ガスも)の生産地だが、生産にも影響が出ているようだ。
航空便の欠航が1日だけで2000便以上になったと報じられているが、燃料が凍結して飛べないという報道を目にして驚いた。通常でも1万メーターとかの高度では気温が零下何十度にもなると思われるが、そうした環境を飛んでいるのに・・・と思ったら、飛行中は空気の摩擦などで燃料の凍結などというところまでいかないらしい。今回は地上での気温が低すぎて、そのレベルまでいったということか。
6日は米上院でイエレン次期FRB議長承認の採決が行われ通過したが、賛成56票の内訳が民主党45、共和党11で民主党議員の反対票はなかった・・・となっていて、おや???だった。というのも民主党は55議席持っているからだ。計算が合わない。・・・で判明したのは、今回の寒波で地元からワシントンに来られなかったということ。昔と違い、航空網が発達した現代では、通常は議会が開かれない金、土、日には議員の多くは地元に帰るのだそうな。このことが逆に議員間のコミュニケーション不足につながり、昔のような腹を割った関係ができにくく、妥協も生まれにくくなっているとの分析もある。最終的には人間関係なんだが、それも希薄になり落としどころが見えない。
それにしても、政治リスクというのが米国のみならず世界的にも指摘されているのだが、異常気象にかかわる気象リスクも今年の要素という指摘もある。特に夏場の干ばつの可能性から、穀物相場に注目という指摘もある。今回の寒波ではすでに米国での小麦への影響も懸念されているようだが・・・・。