SilverまでＥＴＦ（上場投信）にするらしい

(11:06)2週間ほど前から流れていたsilver（いうまでもなく銀ですね）のＥＴＦ（上場投信）化の話が明らかになってきた。Dow Jonesの報じるところだとBarclays Global Investors（英バークレー銀行の関連会社）がＳＥＣ（米証券取引委員会）に年内を目処に申請書を提出する予定という。
すでにＧｏｌｄは昨年11月１８日からＮＹ証券取引所にＥＴＦ（streetTRACKS Gold Shares）が上場されており、この３月末の時点でＥＴＦの裏付けとなる金現物は１６４トンになっている。ここまでの経過は成功といえる。この金の有価証券化でこれまで金の組み入れができなかったり、あるいは技術的（物理的）な問題から組み入れを見送っていたミューチャル・ファンドや年金などの資金が金市場に入るきっかけを作ったということで注目されているものだ。正確には、いまでもその経過を観察されているというのが適切な表現かな。この商品は、金価格の10分の１の金額で、株と同じように金（の裏付けのある証券）を売ったり買ったりできるもので、もちろん信用取引（マージン）もできる。

その二匹目のどじょうを狙った企画がSilverETＦ構想だろうが、これは簡単に行きそうにない。streetTRACKSの場合でも申請から実際の承認と上場まで１年半以上かかった。今回は前例ありといえるが、やはり手間取るのではないか。SilverはGoldに比べ取引に厚味がないので流動性の問題がネックになるとの見方もあるようだ。ちなみに欧州系銀行の著名アナリストの意見が載っていたが、市場規模が小さくて流動性で劣るものを機関投資家が買うわけないだろ？Silverを買いたけりゃComex（商品取引所）で買えばいいではないか・・・とつれないのである。まぁ、バイアスが掛かった意見だろうが、確かに言えるというのが率直なところ。
このＥＴＦの話は、“上場が近い”というニュアンスで受け取られていたと見られるので価格に乗ったＥＴＦプレミアムは剥がれるかもね。