さてマイナス金利の採用は・・・

「わずか7.7ドルの範囲に収まる煮詰まった状態」と昨日ここに書いたが、何のことはない4日の取引は、ついに上下5.2ドルに収まることになった。本日5日は欧州中央銀行（ＥＣＢ）の理事会にて政策変更が予想されていることから、決定事項と終了後のドラギ総裁の記者会見での発言内容によっては解き放たれる（変動幅が拡大する）ことになるのか否か。少なくとも動きは出るだろうが、程度が問題。ＥＣＢはどう出るか。言うまでもなく、それによる。

利下げはすれど、それ以外は肩透かし・・・というのも可能性は小さいもののナシとはいえない。ただ一定の“非伝統的な政策”は織り込み済みとなっているので、為替市場がどうなるか。マイナス金利を仮に採用した際の市場の動き、金市場ではショートを抱えるファンドの動きが見もの。そもそも、金融市場は預金には金利がつく（プラス金利）を前提にしており、逆に金利を取られるという制度を導入した場合に、思惑通り準備預金（超過準備）に入っているものが、溶け出すように融資に回るかどうか。実体経済に回り始めた時に、カネ余りが一気に顕在化する可能性もあり、まぁ早い話が実験のような試みといえる。

結果とドラギ総裁の発言を待ちましょう。ユーロ自体が実験だが、対応策まで「海図のない航海」。