やはり日曜日の海外イベントに対する金市場の反応は、アジアの早い時間帯、特に東京のスタート時間前後に過剰反応気味に加速し、そして一巡した。その後の上昇が1200ドル突破にまで至ったのは、意外性があった。1180ドル台あるいは1190ドル台くらいかと。
今朝、市況にも書いたのだが、急落から切り返して上昇したことが、自律的な相場の強さを示したとも言えるが、結局、価格の反転回復が次の買いの手掛かりとなるという、コンピューター・プログラムに主導された上昇に見えた。
ファンドの仕掛け的な動きに急騰あるいは急落という展開が、(いわゆる)テクニカル主導の価格展開として説明されることがある。12月1日の値動きのように静かな上昇の中でも、節目突破が次の買いを呼び込むのは、同じ仕組みと言え、1180ドル、1190ドル、1200ドルと上値を突破するたびに、買いが入り結果的に大幅上昇につながった。途中でムーディーズの日本国債格下げというニュースがアクセントになった。アクセントというかブースター(Booster)が適切か。しかし、このニュースが際立ったわけではないと思う。フィッチは既にA+(2012 年5 月に格下げ)に引き下げているわけで。
昨日は最後に、ダドリーNY連銀総裁とフィッシャーFRB副議長の講演やシンポのようなものがあり、発言内容にも注目とした。両者ともに米国経済に楽観的な見方を示した。金には逆風といえる内容だったと言える。それでも上昇トレンドは止まなかった。1日のNY通常取引の上昇が、「売り建て(ショート)」の買戻し(ショートカバー)をメインにしたものなのか、あるいは新規の買い(フレッシュ・ロング)も交えたものか、2日に発表されるNYコメックスの取組に注目している。