亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

米PMIと議事要旨でドルは下げ幅拡大、NY金は続伸

2022年11月24日 16時01分38秒 | 金市場

ワールドカップ、ドイツ戦。正直、やられたかなと思ってたいただけに、爆発!という感じだった。しかし、ディフェンスもよくやったなぁ。。よかった!

 

さて23日のNY金市場、通常取引終了後に発表された11月開催の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨では、かなり多数の参加者が利上げペースの減速が適切となる可能性が高いと判断したことが明らかになり、米長期金利の低下とともにドルが売られ、ドル指数(DXY)が前日比で1ポイント以上低下。NY金は買い優勢の状況が続き、節目の1750ドルを突破。一時1754.90ドルまで買われ1750.50ドルで終了した。

 

その前の通常取引は、S&Pグローバルが発表した11月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は46.3と、10月の48.2から低下したことを受け、5.70ドル高の1745.60ドルで終わっていた。

PMI速報値が景気拡大・縮小の節目となる50を下回ったのは5カ月連続。新規受注指数は46.4と10月の49.2から低下し、2020年5月以来の低水準だった。新型コロナウイルス感染拡大の第1波を除けば09年以来の低水準となり、景気減速が急速に進んでいることを思わせる内容となった。一方、投入価格指数は65.7と10月の67.0から低下し20年12月以来の低水準となり、インフレ鈍化の兆しも示された。

 

FOMC議事要旨は、ここまで多くの連邦準備理事会(FRB)関係者の発言が伝えられてきたこともあり、多くは織り込み済みで内容的にはサプライズはなかった。それでも細部に注目点があった。 「かなり多数」のFOMCメンバーが利上げのペースを落とすことが近く適切になると判断し、12月会合での利上げ幅を0.5%に減速する方向に傾いていることが示唆された。 同時に、「さまざまな」メンバーが「目標達成に必要な政策金利の最終的な水準は、従来の見通しを幾分か上回る」としていた。

その明確な水準については議事要旨に表記はないものの、過去2週間にわたるFRB高官の発言からは4.75~5.25%(サンフランシスコ連銀デイリー総裁)という具体的な数字への言及が見られている。

一方、FOMC参加者の多くは足元の高インフレについて「収束する兆しがほとんどない」とした。それでも利上げの減速が必要とする理由については、(ここまで異例に強い)金融引き締めの効果が、どれほどの時間差をもって実体経済に影響を及ぼすかが不確実なことを上げ、状況を見たいとの意向とみられる。

また議事要旨では、FRBのスタッフエコノミストが、メンバーに対し個人消費支出の鈍化や世界経済を巡るリスク、追加利上げ見通しなどを背景に、米経済が今後1年間にリセッション(景気後退)に陥る可能性が50%程度に高まったとの予測を示していたことが判明た。 内部スタッフが示した、いわば警告は3月の米利上げ開始以来初めてのこととされる。

米長期金利は低下しドルも低下、金は続伸ということに。本日のNY市場はサンクスギビングの祭日で休場となり、3連休入りとなる。連休入り前ということもあり、23日は市場参加者も減っており、議事要旨を受けた反応は本日のアジア時間の方が大きくなっている。本日24日日本時間の午前の時点でドル円相場は3円以上円高の138円台に低下、NY金はDXYの106ポイント割れを受け、1750ドル台後半まで水準を切り上げている。

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