マクロビオティックな歯医者さんの食と暮らし                   食養塾 無何有庵の日々

無(む)と空(くう)の癒しの時間の中で、心食動息の一つ一つを共に考えていきたいマクロビオティックなスペース。

日本に生きる。

2011年03月17日 16時47分37秒 | 庵主の日記
あえて書かなくとも、今の大変な状況は周知の通りで、
震災の後、政府の対応や原発の危機を書き綴っても、何かが起こってからの批判にしかならず、そのことをとやかく言うだけのアクションができていない自己批判のほうが大きくなるばかり。

結局私に何ができるかを考えてみると、この日本で生まれ、この日本を愛し、この日本で生きてきたのだから、これからも変わらず、日本に生きることしかないように思います。

生命の壮大なドラマの中で、動物達は自然と常に戦って生きてきました。

人間は大脳という他の生命が持ち得なかった智慧袋を持つことで進化しましたが、人間となってその後は、自然以外のものとも戦って生きることになったのです。

自然以外といえば人工的なものということです。

(これもマクロにズームアウトして俯瞰すると、人間が造り上げた人造物も宇宙の中の一つの元素からなり、結局は自然なのかもしれませんが)

これらの人造のものは、人間が自然と戦いながら生きてきたがゆえに、生きやすくするための道具や方法、システムとして生まれたものです。

農業でさえ人工的なものであり、自然と対比すれば不自然な物であるということです。

自然に任せての食料調達では生命を賄えないことから、栽培という技術を編み出し、さらに農薬や化学肥料など自然界が生産しないものを造り上げて、食べ物を人工的に安定、増やすことで餓えをしのいできたのです。

さらに、太陽や水や風や空気などの自然の恩恵に事足らず、いつでもどこでも好きなだけ欲しいままに手に入れることのできる人工エネルギーを開発しました。

しかし、今回の災害でもわかるとおり、本当は、食べるため(いきるため)の叡智(自然との戦いを軽減するための)であったはずの人造物をもっても自然の脅威には打ち勝てず、それどころか人間が造り上げたイノチのない人造物が人間に牙をむいてきています。

私たちの誤りは、イノチのないものを造り上げたことです。

今、イノチのない人造物との戦いを余儀なくされ、少しずつ、間違いに気付き始めたのかもしれません。

私たちは、過去の過ちに直面し、逃げるが勝ちでしょうか?



私は、この日本に生き、日本の土地、日本人の全てと運命を共同にしたいと思います。

ただ、今もたされている運命が、変えることのできるものなのであれば、動物性を持って生まれた生命体として唯一残されたチャンスは、<動くこと>。

「結果」はどう動くかです。

私たちは、植物と違い、動くことのできる動物であること。
考えることのできる人間であることを、感謝します。






イノチのないものを造らない。
八百万の神が宿る日本の宣誓としたいです。



















羹のコース第13期卒業生の思い。

2011年03月17日 14時09分48秒 | マクロビオティック料理応用 羹(こう)
昨日は羹のコースの卒業生が主催するマクロビオティックランチカフェ<ゆるりまんま>のメニューミーティングでした。

みなさん、無何有庵に入ってくるなり
楽しいイベントをしようというモチベーションがどうしても上げられなくて、
どうしよう。って話し合い始めました。

そりゃそうです。

11日に起こった、東北関東大震災での惨劇を毎日TVの放映に目が離せずに見ていますが、
香川の地は、11日の前も後も変わらぬ平穏な日々で暮らす私たちの日常があり、
そのギャップの大きさに、涙せずにはおれない気持ちなのです。

13期生のみなさんは、一年間、一生懸命に羹のコースを受講され研鑽してきたのです。
卒業制作も間近となり、大きな思いを持ちながら、卒業後すぐに開催予定の<ゆるりまんま>カフェを楽しみにしてきたのです。

それでも、今の被災された方々のことを思うと、気楽に楽しむことはできないのです。

私は、皆さんの気持ちがとてもよくわかりました。
そこで、昨日からスタートしたシンディローパーのジャパンツアーの話をいたしました。

私たちが頑張ることも、被災された方の応援になるのではないかというお話です。


そして、13期卒業生の皆さんは、こんな<ゆるりまんま>を企画いたしました。

テーマは「いのちの食卓」

生きること、食べることの大切さ。
生き抜くちからが湧いてくるような、滋味あふれるおいしさ。
台所だけではなく、道端で見つけることのできる食材を使い、
手をかけた、いのちの溢れる料理を作りたいと思います。

寒い夜にココロがあたたまるスープや
くじけそうな時に一口含むと元気が取り戻せるようなお料理です。

マクロビオティックの手間暇かけた食養の料理だけではなく
すぐに簡単にできるけれど、じっくり体にしみ込んでいくような一品。
家族の身を守るためのレシピをコース仕立てにいたしました。

マクロビオティックランチカフェ<ゆるりまんま>は、玄米ご飯が初めての方もマクロビオティックの考え方に基づいたお料理を楽しんでいただけるように始めました。
ですから、普段着の食材を使っていますが、おもてなしになるように工夫を凝らしています。

今回も、おもてなしの表情で皆さんに楽しんでいただけるような演出をいたしますが、
ひとつ、ひとつ、いのちの大切さを思いながら支度をしたいと思います。

食材のいのち、人のいのち。
無何有庵の卒業生は、生きているものによって生かされていることを決して忘れないよう、素晴らしい機会を与えられたことで、また、ひとまわり大きく成長できるのではないかと思います。


第13期卒業生プロデュースマクロビオティックランチカフェ<ゆるりまんま>

[いのちの食卓]

日 時 4月9日(土) 12:00~13:30
参加費 1800円


<いのちの食卓 こんだて>

●ひじきと蓮根と春野菜のテリーヌ
●ふきのジェノベーゼのペンネ & 揚げ春巻き 手摘みの野草ベビーリーフ添え
●豆のデトックススープ カプチーノ仕立て
●豆腐の玄米トルタサラータ 鉄火味噌添え
●車麩と黒米のポルペッティーネ風・トマト味噌ソース
         &牛蒡のインボルティーニ ~ワカメのサラダ添え 
●手作り豆腐のクラッシックチーズケーキとドリップ玄米コーヒー


















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