Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

次世代を育てる

2007年11月21日 | 大学
 このところガムラン・グループは舞台が続いて、新人をしっかり育成できないことにメンバーの多くは頭を抱えていた。ガムランに興味があってスタジオに勇気をふるって一人でやってきた人に、丁寧に教えることができなければ、「誰も相手をしてくれない」ということで、二度と来なくなってしまう可能性があるからである。そんな理由から11月10日の海洋博公園での演奏が終わったのを機に、顧問の私はメンバーに新人育成の日を設けて「初級者コース」を開催することを提案したのだった。教えるのはメンバーが「廻りもち」で行えば、さほど負担にもなるまい。
 もちろんメンバーの同意を得て、「さあ、一回目は誰が教える?」という話になったとき、「やっぱり言い出したのは先生だし、先生からじゃない?」ということになってしまったのであった。私はガムランを教えるのが好きである。さらに原稿の締切りが間近に迫っているときなどは、まさに現実逃避、頭の切替、ストレス解消には最高の環境であるため、進んで引き受けたのであった。
 第一回目は昨日、6時半から始まることになっていて、30分も前にスタジオに入り、楽器の準備やら、片付けなどを一人で行う。まるで開店初日のレストランのマスターのようである。準備万端で希望者を待ち始める。来ない・・・誰も来ない。不安になり始める。スタジオで落ち着いて座っていることができなくて、外と中を行ったり来たりを繰り返す。それでも来ない。「誰か来たぞ!」と思いきや、メンバーが手伝いで来てくれた。でも肝心の教える相手が来ないのだ。
 最初の「お客」がやってきたのはちょうど6時半。もう「いらっしゃいませ。ようこそおいでくださいました。今、メニューをお持ちします。」と大声で言ってしまいそうな、そんな気持ちであった。初日は5人で開始。このまま全員が続けてくれて、来年の7月の初舞台で皆がデビューしてくれることが私の切なる願いである。このブログを見て、私も参加したいという学生は、来週の火曜日からいらっしゃい。写真のポスターがあなたの校舎のどこかに貼られているはずです。