Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

クプクプ・タムリリンガン

2011年09月10日 | バリ
 タバナンの街の中の集落でガムラン楽器の調査をした。61年にはアメリカやヨーロッパに、すでに老年に達したマリオとよばれる有名な舞踊家とともに演奏旅行したグループがあった地域である。彼らにとっては、今なおマリオが最高の踊り手なのである。マリオが住んでいた集落もこの集落から歩いてすぐのところだ。
 ところで、マリオの晩年に芸能活動を共にしたメンバーが面白いことを話してくれた。「もともとオレッグ・タムリリンガンは、クプクプ・タムリリンガンだった」というのである。プリアタン村のアメリカ公演の時に、オレッグという名称になったらしい。確かに最初の踊り手は蝶のように見えるではないか?二匹の蜂というのは無理があるし、花と蜂というのもちょっと疑問だった。「クプクプ(蝶)」というのは実に納得のいく説明ではないか?
 オレッグは、プリアタンのアメリカとヨーロッパ公演(1952年)のためにプリアタンのマンダラとマリオが創作した舞踊曲ということになっていたと思うが、プリアタン側の語りだけでなく、タバナン側の語りもしっかりと調査する必要があるのだと思う。難事件を解明する刑事と同様に、芸能の調査もまた、少しでも疑問があれば「現場に戻れ」である。(9月2日に記す)

SMAPでなくてSMASH

2011年09月10日 | バリ
 Adidasに似たマークの靴をよく見るとabadasだったり、kittyちゃんの顔が何か違うぞと思ってよくみるとkettyちゃんだったりする製品はかつてインドネシアにたくさんあったが、このところ、それほどひどいコピーもどきはなくなった気がする。
 ところで、最近インドネシアでは、男性7人組のアイドルにSMASHなるグループが人気を博している。この名称はどう考えてもSMAPと無関係とはいえないだろう。もちろん、歌や踊りをコピーしているわけではないし、映像権、著作権の侵害はないと思うので、問題にはならないだろうが、それにしても名前が似すぎて笑ってしまう。
 SMAPは韓国や台湾、香港では人気が高いそうだが、インドネシアでのSMAP人気というのはまだ聞いたことがない。とすれば、別に違う名前でもよかったのに、と思うのである。しかし一方で、日本のSMAPが知られていないからこそ、SMASHとしても問題なかったのか?ちなみに私は少年全開のSMASHより、大人の雰囲気が漂うSMAPの方が断然お気に入りである。(9月3日に記す)