Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

採譜

2011年09月15日 | バリ
 最近は曲を習うとできるだけすぐに採譜するようにしている。「えーっ?」と思うだろうが、事実なのだ。だんだん脳が硬化してきて、なかなか覚えられないだけでなく、一回習ったくらいではすぐに忘れてしまう。若かった頃のように繰り返し、先生のところに行って習う時間がないのだ。そうなると、短時間で集中して覚えた上、録音をして、宿に帰ってすぐに採譜をしないと、あとで録音を聞いても、混乱してわからなくなってしまう。
 採譜といっても五線譜に書くわけではなく、数字譜とクンダンのDTKP譜である。しかも備忘録であるため、拍やリズムが正確に刻まれているわけではない。とにかく自分にしかわからなくても、それから思い出せればいいのである。
 昨晩もブレレン県のムンドゥック村から夜の9時過ぎに戻って、12時半くらいまで撮影した映像と録音資料の両方を見ながら、聞きながら、採譜に格闘した。私に曲を教えてくれる演奏者は学校の先生ではないので、録音するときには、すでに教えていた「手」と違うこともしばしばである。それを解釈しながら採譜していくのは楽しくもあるが、やはり時間がかかる。しかし記憶が明確なうちにやる必要があり、日本に戻れば絶対に忙しくてとりかかれない作業なのだ。昨晩のうちに完了してひと安心である。(9月9日に記す)