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もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

このワヤンは誰でしょう?

2012年12月26日 | バリ
 デンパサール特別区には数カ所にワヤンの人形を型どった飾りが立てられている。なぜ「ワヤン」なのかはよくわからないのだが、バリではマイナー芸能のワヤン人形だから、こんな形になって街に登場すると、ワヤン好きの自分としては心が躍るのである。
 ここはププタン広場のチャトル・ムカのある十字路だが、ここにも大きなワヤン(まるで看板のように)が数カ所に立てられている。しかも夜になると、その周りにLEDのライトがついて、輪郭が浮き上がるようになっている。決してクリスマス・イルミネーションではなく、年中、光っているのである。実は、建物の輪郭をイルミネーションするのは、バリ人の得意の手法なのだ(それ以上、発展しないところが残念)。
 さあ、このワヤンは誰でしょう?僕の最近のワヤンを見た人、わかるよね。ここには、写真のアルジュナと、もう一つ、クリシュナがピカピカに光っている。一部の創作系ワヤンが娯楽化に暴走し、一方、伝統的なワヤンの衰退にはもはや歯止めがきかなくなったバリ。ダランはいても、頼まれなければワヤンは上演されない。この看板はいったい道行くバリ人達に何を語っているんだろう?