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もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

ワヤン・ジョブラル wayang joblar観劇

2012年12月30日 | バリ
 舞台装置、人形の種類など、伝統的なワヤンに改良を加えた新しいワヤン wayang inovasiの二大巨頭が、ワヤン・チェンブロンとワヤン・ジョブラル。しかし、ジョブラルはまだ販売されている映像でしか見たことがなかった。偶然にも日本人の友人がデンパサール郊外のオダランで上演されるワヤン・ジョブラルの情報をもたらしてくれたおかげで、昨晩、初めて観劇することができた。
 やはり一時の流行ではなく、息が長いワヤンだけあり、その人形の扱い方から声の出し方、しかもチェンブロンと同様に人を沸かせる話術に長けたダラン。音楽も人形とピッタリ。最近のチェンブロンはわからないが、このダラン、キーボードを使ってダンドゥットやポップを歌う。もうガムランだけがワヤンの伴奏楽器ではなくなっている。効果音は電話のベルから、矢の飛ぶ音まで10種類位は仕様。キーボード兼音声担当もたいへんである。
 伝統的なワヤンの手法で上演する私は、こうしたワヤンに全く興味がないわけではない。ここまでバリのワヤンをイノベーションすることが可能なのだ、という一つの事例を学ぶことは需要だ。ただ、自分が今、このような新しい手法を採用するかといえば、それはNOである。私は伝統的、古典的な枠組みを崩してまで新しさを模索するのでなく、その枠組みの中で可能な限りの新しさに一つずつ挑戦していこうと思う。とにかく多くのヒントをもらったワヤンだった。疲れているのに夜4時を過ぎても眠れないという心地よい興奮を久しぶりにたっぷりと味わう。