Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

満面の笑みの先にあるのは…

2012年12月27日 | バリ
 まあ、旦那衆、満面の笑みを浮かべちゃってねえ。今日は神聖なる儀礼での演奏なんですぜ。もう酒の時間ですかい?メンバーの一人の家族が亡くなってまだ喪が明けていないことがわかり、急遽、寺院の外庭で演奏することになったとはいえ、まだ2曲しか演奏しとらんでしょう?えっ、清めの酒?
 このグループと知り合ってちょうど2年ですね。この瞬間を待っているんです。休憩にコーヒーや紅茶なんて洒落たものは飲みません。寺院の当番さんたちもその方が楽ですよね。準備しなくていいんだから。これだけはどこへ行くにも絶対持参するね。
 バリ中西部が調査地の中心だったボクには、まだこうした風景がかなり新鮮です。ワヤン一座の演奏者達は、ダランに出されたビールを上演中に横取りしてちびちびと飲むことはありましたが、こう大胆飲むなんてね。
 「今日の旨いよ、さあ、あんたも飲みなよ。勧められたら、飲めなくたって一杯くらいはもらうのが礼儀だよ。」
 飲めます!好きです!10杯だっていけます。特にヤシの木からとれたての酒は最高でしょう。でも演奏しましょうね。いいですか?もう一度いいますが、今日は寺院のお祭りなんです。結婚式の余興でも、練習でもないのよ。