トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

ジャボチカバの実

2019-07-16 | 樹木 草花


幹に直接実が付いている ジャボチカバと言う名の面白い木があった

フトモモ科の南米原産の常緑高木 野生下では15m程になる
南米大陸原産で、ブラジルはじめ周辺では果樹として多く栽培されている
花は幹に直接ついて咲く
白色で1cm程の大きさ、花弁は無く 芳香がある

実も幹に直接付いて生る
3cm程の大きさで中に種が1~4個入っている
果皮は濃紫色でやや厚く、果肉は白く柔らかで味は甘酸っぱくて美味しい
熱帯では四季生りで時期を選ばず収穫できる

果実にはビタミンC カリュウムの他高血圧や脳卒中に効果のあるタンニン、抗炎症 毛細血管強化に効果のあるシアンも多く含んでいる

ホルトソウの実

2019-07-15 | 樹木 草花


ホルトソウは、ポルトガル草の意味
600年ほど前に輸入された帰化種

トウダイグサ科のヨーロッパ原産の1~2年草
茎は直立し基部は赤みを帯び、頂部でのみ分岐する
葉は茎の基部では線形で、上部では先のとがった披針形で対生する

5月頃茎の上部で分岐し、葉状の苞の間から花弁は無く、雄しべ1本の多数の雄花と 雌しべ1本の雌花の組み合わさった花序を段々につける
実は1.5cmほどの球形で中に3個の種子が入っている

全草毒草なのだが 種子は生薬の「続随子(ゾクズイシ)」として利尿剤や下剤として使われる
又 葉茎から白い乳液が出るが毒で触れると皮膚炎を起こす 

ハッカハムシ

2019-07-14 | 虫類


ハムシの仲間でハッカハムシ
ハムシ科の虫は約800種もいる
体形は細長い長方形や楕円形 半円形など様々
触覚は糸状だがのこぎり状や先端に向かって次第に太くなるものもある
植物食のものが多く農作物の害虫も多い

ハッカハムシは、朽ち木内や土中で成虫越冬し4~10月にかけて見られる
金銅色の鈍い光沢があり、背中に丸い隆起が列状に並び シックな色模様
植物の葉を食べ、ハッカ ヤマハッカ カキドオシ アオジソ アキギリ ホトケノザなどによくいる
大きさは1cm程 

エゴノネコアシ

2019-07-13 | 虫類


植物の葉などに「こぶ」が付いていたり 実が異常に肥大していることがあり 内部に虫がいることが多く 虫えいとか虫こぶと呼んでいる 虫だけでなくダニや線虫 菌類 細菌でもコブが形成されることが分かって来て 菌えい 細菌えい・・を含めて広義の虫えいを「ゴール」という 実際に普通には虫こぶと呼んでいる
虫こぶは形成生物に何らかの刺激によって 寄生となる植物の細胞や組織が異常に増殖したり、肥大する

エゴノネコアシと名付けられた虫こぶはエゴノキに時折見かける
白い虫室を猫の足指に見立てたもの
形成者は「エゴノネコアシアブラムシ」
虫室を開いてみたら白い小さなアブラムシがぞろぞろ出て来た

置いておけば7月には虫室の先端が裂開して、有翅虫になったアブラムシが出て来てアシボソに移住する
アシボソでは葉身に見られ 秋になると再びエゴノキにやって来て卵を産み 卵で越冬する

アサマイチモンジ

2019-07-12 | 虫類


ヒラヒラとアサマイチモンジが目の前で止まった
イチモンジチョウと似ているが、アサマイチモンジと思うが如何だろう
中型のチョウで名前の通り、中央に一本の白色の帯が見られる
前翅中室内の白斑がはっきり見えて 白帯の中央の小斑の位置が外側にずれているのでアサマイチモンジと思う
日本固有種

幼虫で越冬して、成虫は5~9月頃まで飛び回っている
丘陵地や低山地では良く見られる
明るい樹林環境 雑木林や農地の林縁などに生息する

食草はスイカズラ タニウツギなどスイカズラ科植物
イチモンジチョウより明るい環境を好み、あまり山地にはいない
里山環境の変化で個体数は減少していると言われる

ヨツスジハナカミキリ

2019-07-11 | 虫類


前翅に4筋の黄褐色の筋が入るカミキリムシ
ハナカミキリは花にやって来るカミキリムシのこと
カミキリムシの仲間は日本では約900種が知られている
細長い体や触覚が特徴で、幼虫は主に材木 成虫は樹液や木材 花粉などを食べる

ヨツスジハナカミキリは、イモムシ型の幼虫で越冬して成虫は6~8月に見られる
マツなどの針葉樹の朽ち木や倒木に産卵し、幼虫はその材を食べて育つ
成虫はリョウブやノリウツギなどの花の蜜や花粉を食べる

大きさは2cm程で体の模様は一見ハチに似ていて、擬態していると言われる
飛んでいる時はハチそっくり

キバラヘリカメムシ

2019-07-10 | 虫類


ツリバナの木にキバラヘリカメムシが番っていた
状態から左がオスのようで体が少し小さい

成虫で越冬して4~11月にかけて見られる
ツリバナもそうだがニシキギ マユミなどニシキギ科の植物の実を好むみ他の植物ではあまり見かけない
植食性で茎や葉 果実に口を差し込み液を吸汁する

色模様はなかなか素敵で、背面は黒褐色 腹部周辺のはみだし部分が黄と黒の縞模様 足の途中までは真っ白で、触角の先端部は赤 横から見ると腹部は黄色
大きさは15mmほど

卵は円筒形で上端に丸い蓋があり片側に蝶番が有るものが多い
孵化した幼虫はこの蓋を押し上げるようにして出てくる

ガンタケ

2019-07-09 | キノコ


ガンタケ(雁茸)は傘の色が渡り鳥のガンの羽の色に似ていることから付けられた名前
出会ったのは幼菌と老菌でその風情は無い

夏から秋にかけて、シイ カシ林や雑木林の地上に発生する
傘は幼時球形から開いて丸山型更に平になる
色は赤褐色または濃褐色で表面は多数の疣型の外皮膜の破片で覆われている
肉は白で薄く赤変する

ヒダは幅狭く密で柄に離生する 色は白く赤いしみが現れる
柄は中心性 上下同径で中空 基部は球根状に膨らみ細かい外皮膜の破片で覆われる
食べられるが生食は毒 時に消化器系や神経系の中毒を起こす

ムラサキヤマドリタケ

2019-07-08 | キノコ


紫色の変わった色合いのキノコ イグチ型(子実層托が管孔)で中~大型のムラサキヤマドリタケ

夏から秋にスダジイ コナラなどの広葉樹木の林内地上に生える
傘は幼時丸山型から開いて平となる
色は暗紫色 成熟したものはしばしば黄色
表面に凹凸があり湿っている時は粘性がある

管孔は短く密で、幼時白い菌糸で覆われ後に黄色の孔口が現れやがて褐色となる
柄は下方に太まり、基部は棍棒上に膨らみ、中実
色は暗紫色で白い網目が全面にある

東アジアに分布する美味なキノコで、中国産の乾燥品がヤマドリタケの代用品としてヨーロッパに輸出されている
味はほんのりと甘く滑らかな舌触りで、加熱しても綺麗な紫色が変わらないので、カルパッチョ風サラダで色と味を楽しむ
汁物 炒め物 和え物 網焼きなど色々で楽しめる

ツルタケ

2019-07-07 | キノコ


今日は24節気の小暑
そろそろ梅雨明けが近く、夏の暑さが始まる頃
なのだが寒さは募って、雨は降り止まず あちこちで水害も起きている

鶴茸はキノコらしい形のキノコ すらりとした長い柄をツルの首に見立てものだろうか
中型のキノコで夏から秋に、マツ シラカシ コナラなどの林内や樹木を植えた庭園内地上に発生する
傘は幼時釣鐘型から開いて平となり、条線がある
色は灰褐色で表面は湿っている時は粘性がある

裏のヒダは蜜で柄に離生し色は白い
柄は中心性で下方に太まり中空

食べられるが有毒成分もあり生食をすると毒 

クモタケ

2019-07-06 | キノコ


クモタケは冬虫夏草と言われているキノコの仲間
冬虫夏草は子嚢菌が、生きているクモや昆虫類の体内に入り込み、宿主を生かしたままその体内に菌糸を蔓延させてゆく。
やがて虫の息の根が止まると、子嚢菌はキノコとなって虫の体の外に現れる 昆虫の種によって菌の種類も異なる

クモタケはキシノウエトタテグモなどに生じ、地面にあいたクモの巣穴から棍棒状のキノコを立ち上げる
右の掘り起こした写真で中央より上の少し紫がかった部分が無性の胞子

初夏から秋にかけて、湿り気の有る石垣や地上に地中の巣袋中のトタテグモから発生する
子実体は小型で棍棒状の不完全な形
頭部に粉状で紫灰色の分生子(無性的に作られた胞子)が付く
その下の柄は地中でクモにつながっている

ヤマドリタケモドキ

2019-07-05 | キノコ


まだ幼菌のヤマドリタケモドキ
イグチ科のキノコで傘の裏の子実層(胞子が作られる部分)が管孔
これから傘が大きくなって10cm程になる

夏から秋にかけてシラカシ コナラ シデなどの広葉樹下に発生する
傘は幼時半球型から開いて丸山型、更に平になる 中~大型のキノコ
色は黄褐色又はオリーブ褐色で、表面は湿っている時には弱い粘性がある

裏の管孔は短く柄に上生する
孔口は蜜で幼時は白い菌糸で覆われ、後に淡黄色の孔口が現れやがてオリーブ褐色になる
柄は下方に太くなり基部は棍棒上に膨らみ中実 白い網目が全面にある

ボルチーニ(ヤマドリタケ)と同様に美味しいキノコ
リゾットやパスタなど洋風が合うが、煮込み 炊き込みご飯も良い

クロツグミ

2019-07-04 | 野鳥


囀りが素晴らしい 声量があって音楽的なクロツグミ
囀りは変わった使い方をしているらしい
オスは口いっぱいにミミズを咥えたまま囀ることが出来て、巣の近くで小声で短く囀る
メスに交代の合図であり、ヒナには「食事だからお返事をしなさい」と言う躾であるらしく、巣立った後もオスの呼び掛けと幼鳥のお返事の声が続くと言う メスは雛が巣立つとすぐに次の巣作りを始めるので、自立するまで後の世話はオスの役目

夏鳥
平地から山地の比較的明るい林に居る
地上を数歩歩いては立ち止まりしながら、ミミズ類や昆虫類の幼虫を採食する
秋には木の実も食べる

オスは黒色の頭から胸にかけてと上面 白い腹に黒い三角斑が有る
メスは上面が淡い黒褐色で喉から下尾筒まで白く、黒色の斑が有る
大きさは22cm

ノビタキ

2019-07-03 | 野鳥


本州中部以北の高原や北海道の草原で繁殖する草原性のヒタキ類 「野のヒタキ」の意味の名前
ニックネームはのび太

夏鳥
平地から山地の草原 牧草地農耕地などに居る
本州での繁殖は、高原の背丈の低い草原に限られる
尾を上下に振りながら草の穂先や灌木などに止まっては移動して、昆虫類やクモ類などを採食する

オスは黒色の頭部と上面 橙色の胸と肩に白斑がある
夏羽の黒い羽毛は褐色の冬羽が擦り切れて現れる
メスは黄褐色で縦斑のある上面
大きさ13cm

ミヤコドリ

2019-07-02 | 野鳥


チドリ目ミヤコドリ科の鳥 日本ではミヤコドリ科はミヤコドリ1種のみ
奈良時代からミヤコドリの名前はあるが、現代のミヤコドリを指している場合とユリカモメを指している場合があり判然としない 大伴家持の歌に出てくるのが都の川に居る鳥と言うことでミヤコドリの名が付けられそう呼ばれるようになった
船競う堀江の河の水際に 来ゐつつ鳴くは都鳥かも(万葉集 大伴家持)

冬鳥 東北以北では旅鳥 稀に越夏する
この時期に居ると言うことは 越夏するのだろうか
干潟や砂浜、磯などに居る
昔はめったに見られなかった鳥だが、最近は東京湾で良く見られるようになった
縦に扁平な特異な嘴で2枚貝を上手に開いて食べ カニやシャコ ゴカイ類も食べる

雌雄同色
頭部から胸までと上部は黒い 体下面は白く、白色は胸に入り込む
嘴は橙赤色 夏は赤みが強く冬は先端が黒ずむ
大きさ45cm