トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

オオスズメバチ

2021-10-16 | 虫類


今年はどこへ行ってもオオスズメバチを見かける
道端で半分にちぎれたイモムシをオオスズメバチが齧っていた
10月頃は繁殖期で、新旧女王バチの交代時期でもあり、刺症被害が多いので要注意
いったん巣に刺激を与えてしまうと、その後数週間も警戒性が高まり通行人を襲ったりする

日本に住むハチでは最大のハチで27~45mmもの大きさがある
平地から低山地に居る
食べ物はほかの昆虫や樹液
土中や樹洞にパルプ性の球形の巣を作る・・稀に人家の壁間に作ることもある

スズメバチの仲間は3属16種が生息し、全て捕食性で社会生活をする
春、越冬から目覚めた女王蜂はたった一匹で、ヒノキやスギなどの樹皮を齧りだ液と混ぜて巣材とした巣を作り、産卵し、幼虫の世話しながら更に増築に励み、1か月ほどで働きバチが誕生すると、その後は産卵のみを行うようになる
夏の間にコロニーは巨大化してゆく
秋には次世代を担うオスバチと、新女王バチを生産する
越冬するのは新女王バチだけで、旧女王バチも働きバチもオスバチもすべて死ぬ
そして翌春、新女王バチが再びゼロからコツコツと新しい巣を作る

オオホシカメムシ

2021-10-15 | 虫類


背中の目玉模様が目立つオオホシカメムシを捕まえた
そっくりな模様のヒメホシカメムシもいるが、それよりサイズが大きいのでオオホシカメムシと思う

オオホシカメムシ科の昆虫で、ホシカメムシ科、イトカメムシ科など近似種合わせても20種ほどの小さなグループ

成虫で越冬して、4~11月頃まで姿が見られる
革質部の円形紋が目立ち識別は容易
アカメガシワの花やミカン類の果実を好む
大きさは15~19mm(ヒメホシカメムシは9~13mm)

エナガ

2021-10-14 | 野鳥


あちこちでごく普通によく見かけるエナガ
全長14cmのうち尾が長くて8cm程もあり、柄杓の柄のように見えることからエナガと名付けられた
体型、色彩とも独特の可愛らしさで人気がある

留鳥又は漂鳥
平地から山地の林、樹木の多い住宅地や公園などに居る
非繁殖期には小群れで行動し、シジュウカラなどと混群で居ることも多いが、長い時間混じっていることはない
主に枝先近くで昆虫類、クモ類、木の実などを採食し、時に葉先などに居るアブラムシを停空飛行でとらえたりする
チョコマカチョコマカと枝から枝へ良く動き回る

繁殖期にはヘルパーが付くことがよく知れている
冬の群れのメンバーで相手の見つからなかった独身のオスや、繁殖に失敗したほかの番などがヘルパーとして子育てを手伝いに来る
シジュウカラの巣へ手伝いに通ったという例もあるそうで、世話焼きの鳥なのかも・・

雌雄同色
嘴は短く、長い尾羽 白い頭上と黒い過眼線 可愛らしさの象徴のブドウ色の肩羽 下腹部から下尾筒は淡いブドウ色
おおきさは14cm


イソヒヨドリ

2021-10-13 | 野鳥


水辺で久しぶりにイソヒヨドリが居た
海岸の岩場に住むヒヨドリに似た鳥、と言う意味の名前だがヒヨドリの仲間ではない
今の分類ではヒタキ科の鳥

留鳥又は漂鳥
海岸の岩場を主に、河川、山間のダムなどに居る
尾羽をゆっくり上下に動かしながら獲物を探す
昆虫類や甲殻類、トカゲ、フナムシなどいろいろなものを採食する

雌雄共に独特の色彩・斑紋があり同じ環境に似た鳥はいない
オスは頭部から胸までと、上面が青色で翼は青色がかった黒色
腹から下尾筒はレンガ色
メスは上面が灰褐色で一部に青味がある
喉から下尾筒までは淡い黄褐色で鱗模様になっている
大きさは23cm

タマスダレ

2021-10-12 | 樹木 草花


シャキッとタマスダレが咲いた
小さな白い花を「玉」に、葉が集まった様子を「簾」に見立ててタマスダレと言う

ヒガンバナ科の球根植物
ブラジルの原産で、明治の初期に渡来した
葉は、地下の3cm程の鱗茎から、秋から冬にかけて叢生する
細長く棒状で、見た目土から直接出ている

夏から秋にかけて、30cm程の花茎を出して、6cmほどの白色の花を上向きに咲かせる
花は6弁花で、一本の花茎に一個の花を咲かせる

個体によって種子をあまり付けないものと、良く付けるものがある
球根は分球して良く増える

葉と鱗茎にはアルカロイドのリコリンがあり、誤食すると嘔吐、ケイレンの症状を引き起こす
葉はノビルに似ているので要注意

シリブカガシ

2021-10-11 | 樹木 草花


シリブカガシは花と実が同時に見られる
ドングリの底が凹んでいるので尻深の名が付いた

ブナ科の常緑高木 高さ15m程になる
葉は互生し、長さ6~14cmの倒披針状長楕円形で厚い革質
先端は尾状に短く伸び、基部は広いくさび型
全縁又は上部にわずかに鋸歯がある

9月頃 本年枝の先端または葉の脇から花序が伸びる
カシの仲間は普通春に開花するが、シリブカガシは9月頃花が咲く
雌花は長さ5~9cmで上部に雄花序が付くこともある(写真の中央の長い花序)
雄花序は6~9cmで、軸には黄褐色の短毛が密生する

果実は堅果(ドングリ)
去年の秋の花が実になっていて、この時期新しい花と実が一緒に見られる
一本の柄に生ったドングリは2個見える、ドングリの周りの十数個は生らずに不稔の様だ

キンミズヒキ

2021-10-10 | 樹木 草花


黄色の可愛い花がびっしりと付くキンミズヒキ
キンミズヒキ(金水引)は花穂を金色の水引に見立てた名前

バラ科の道端や草地に生える多年草
茎は40~90cmの高さ 全体に毛が多い
葉は数対の側小葉からなる奇数羽状複葉で、小葉は5~9個で不揃いの大小があり、長楕円状披針形
裏面に腺点がある

7~10月、茎の先端で分枝して総状花序を出し、1cm弱の黄色い5弁化を多数つける
雄しべは約12個、2個の雌しべは萼筒に包まれ普通1個だけ成熟する
果実は刺のあるそう果で、そう果は萼筒と萼片に包まれて熟し、萼筒の縁に多数ある刺で、動物にくっついて運ばれる

全草に薬効があり、花の時期に、干したものを煎じて飲むと下痢や胃腸病に効く
ウルシのかぶれには同じ液で患部を湿布し、皮膚炎には温湿布するとよい
6月頃若芽、若葉を摘み採ってさっと茹でて各種あえ物、油いためなど アクもくせもなく美味しく食べられる

キンモクセイ

2021-10-09 | 樹木 草花


キンモクセイの香りが漂っていた
クチナシ ジンチョウゲと共に3大芳香樹と言われる
先月咲いていて花が終わっていたのだが、又咲き始めた・・気候のせいなのか2度咲きするらしい

モクセイ科の常緑小高木 高さはふつう5m程
ギンモクセイの変種で中国から渡来したという説と、同じくギンモクセイの変種のウスギモクセイから育成されたという説がある

葉は対生し、6~12cmの広披針形または長楕円形で、縁は全縁か上部にわずかに細かい鋸歯がある
9~10月 葉の脇に橙黄色の小さな花が束生して強い芳香を漂わせる
花冠は5mmほどで、4裂する
雌雄異株で、雄花には雄しべが2個と、先が尖った不完全な雌しべが1個ある
日本には雄株しかないので雌花はない・・挿し木で増やす

エゾビタキ

2021-10-08 | 野鳥


この時期に見たい鳥の一つエゾビタキ
遠い木の枝に辛うじて見られた
エゾビタキ(蝦夷鶲)の名は、蝦夷(北海道)の方から来るヒタキの意味
ではあるが、繁殖地は千島列島やサハリン以北で、蝦夷では旅鳥なので何か意味があるかも・・と勘違いしそうな名前ではある

旅鳥
平地から山地の明るい林や林縁に居る
市街地の公園にも現れる
体を垂直にして枝にとまり、空中採食で昆虫類を捕える
秋の渡りの時期にはミズキやモッコクの木の実を良く食べに来る

雌雄同色
喉からの下面は白っぽく、胸と脇腹に暗褐色の縦斑があり見分けのポイント
頭からの上面は黒っぽい灰褐色で、大雨覆の羽先と3裂風切り外縁は白い
大きさは15cm

シモバシラの花

2021-10-07 | 樹木 草花


シモバシラの花は一方に偏って付いて面白い
名前は、初冬の頃枯れ始めた茎の根元から、霜柱のような氷柱が立つことから付いた

シソ科の山地の木陰に生える多年草
茎は4稜形で60cm程になり、上部は枝分かれする
葉は長楕円形で長さ8~20cm、鋸歯があり表面の脈上に細かい毛がある

9~10月 一方に偏った花穂を出し短い柄の先に花を付ける
唇形花で花冠は白色で7mmほど
上唇は浅く2裂し、下唇は3裂する、雄しべは4個、先が二つに分かれた雌しべと共に花冠から飛び出している

霜柱は、初冬の頃地上部は枯れても根はまだ水を吸い続けており、茎の途中から染み出して凍り始め出来る
最近はまだ霜柱が融けない早朝に、わざわざ見に行く人も多い
他に霜柱を付ける植物は、アキチョウジ シロヨメナ カメバヒキオコシ カシワバハグマ 他何種かある

スッポン

2021-10-06 | 小動物 他


スッポンが陽気に誘われたかお休み中

地域により水底の泥内で越冬する
3~6月に水中で交尾をして、5~8月に水辺の開けた草地や砂地などで産卵する
卵は卵殻の固い白色で、1cm程のほぼ球形、1.5~3か月で孵化する
動物食で魚類や水生昆虫、貝類、甲殻類、両生類などを捕食する

甲は非常に扁平で鱗板はなく柔らかい皮膚で覆われている
鼻孔の先端は尖って突出している、面白い顔だ
首を伸ばすと長く甲の3分の2ほどにもなる
四肢の水掻きは非常に発達しており、泳ぐのに適している
オスの尾は太くて長く、メスの尾は短い

ヒドリガモ

2021-10-05 | 野鳥


あちらこちらからカモの渡来情報がチラホラ入ってきている
あまり早くは渡来しないと思っていたヒドリガモが来ていた
ヒドリガモ(緋鳥鴨)の名は、オスの頭の赤茶色から名付けられた

冬鳥
内湾や湖沼、河川に居る
日中は湖沼の中央や陸に上がって休息したりしている
水草浮いている植物の種子やアオノリなどの藻類 陸ではカモジグサなどの草をむしって食べている

嘴が他のカモに比べて短く、陸上で草をむしって食べる食性への適応と考えられている
オスは額から頭頂にかけてのクリーム色がよく目立つ
個体によっては目の後方に緑色光沢がある
メスは全体に褐色で他のカモ類のメスによく似ているが、褐色味はかなり強い
大きさは49cm

モミジガサ

2021-10-04 | 樹木 草花

 

葉がモミジに似て、かつ傘状なのでモミジガサの名になった
変わった形の花が咲いた

キク科の林内に生える多難草
茎は高さ90cmほどになる
葉は長い柄があって互生し、葉身は15cmほど、モミジ状に裂ける

8~9月に茎の先に細い円錐花序を出し、白色の頭花を付ける
総苞が筒状になっていて、中から5個の小花が顔を出している

若葉や高さ30cm程の若い茎は山菜として良く知られ、食べられる
採取時期は4~6月頃が良い
ほろ苦さと強い香りが身上の山菜で、各種和えもの、煮物、酢の物などが美味しい

モズ

2021-10-03 | 野鳥


都心の公園にもモズがやってきた

留鳥又は漂鳥
九州以北で繁殖し、北方のものは冬には暖地へ移動する
平地から山地の開けた環境に居る
秋から冬は自分の食料を確保するために1羽1羽が縄張りを持ち、異性も受け入れない
やってきたモズは、木のてっぺんなどで高鳴きをして縄張りを宣言する
高鳴きを聞くと秋を感じる
主に昆虫類、カエル ミミズ 魚類などを食べ、小さい木の実を食べることもある

オスは過眼線が黒く、風切りの基部に白斑がある
出会ったのはメスで、メスは過眼線が褐色で、風切りの白斑はない
大きさは20cm



クサグモ

2021-10-02 | 虫類


ツツジの植え込みにクサグモが顔を出していた

8月に白い多面体の卵のうを作る
その卵のうの中で、子グモは2齢幼虫の段階で冬を越す
春先の幼体は頭胸部が赤く、腹部が黒い
成体は7~10月に見られる
大きさはばらつきがあるが、メス16mm ♂13mm

網の形が特徴的で、植込みの枝の根元に大きな棚網を作り、その奥に管状の住居を作る
危険があると直ぐに管状の住居に逃げ込む
網には粘着性がなく、飛んできた虫が不規則に張り巡らされた網に当たってシート部に落ちたら、素早く噛みつく
多くのクモは部分的に網が壊れると修理はせず張り替えるが、このクモは棚網に穴など開くとその部分を修繕する、網の修理をするクモとしても知られている