8日に北京オリンピックが始まり、世はあげてオリンピックぼけになりつつある。9日の長崎原爆投下の日や12日の日航機墜落事故の日、さらには15日の終戦記念日もすっかり影が薄くなった感がある。戦争や事件事故の記憶や体験は、二度と繰り返さないために風化させてはいけない、とよく言われる。記念日などが設けられたり、記念行事が行なわれるのもそのためだが、風化というのは、基本的には個人個人の気持の問題だ。一人一人が忘れないための努力をしなくてはいけない。その手段として私は映画を見ることにしている。大きな事件事故はほとんど映画化されたり、ドラマ化されたりしている。それを見ながら気持を新たにするのも映画の見方の一つかなと思う。
ひめゆりの塔(1953年、今井正監督)
クライマーズ・ハイ(2005年、TV映画版)
ひめゆりの塔(1953年、今井正監督)
クライマーズ・ハイ(2005年、TV映画版)