徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

足利氏庶流の誇り

2020-12-30 16:55:41 | 歴史
 大河ドラマ「麒麟がくる」は毎回見ているわけではなく、面白そうな回だけつまみ食いをしている。前回は芦田愛菜扮する明智たま(後の細川ガラシャ)が登場するというので久しぶりに見た。冒頭、明智光秀に預けられている三淵藤英が信長に自害させられるシーンがあった。この三淵藤英は肥後細川家初代の細川藤孝の異母兄にあたる人だが、室町幕府最後の将軍・足利義昭が信長と対立してからも、最後まで将軍義昭を支えた人物。足利氏庶流の気高い誇りを胸に死んでいく。
 これを見ていて正直、この役がお笑い系やバラエティ系のタレントでなく、谷原章介のキャスティングでよかった。(^ω^)藤英を象徴するユリの花の花言葉には「自尊心」「高貴」「威厳」などが含まれる。
 この人物についてはブログ「津々堂のたわごと日録」さんに詳しいのでそちらを参照願いたい。


三淵藤英に生花の手ほどきを受ける明智たま


 もう一つ目を引くシーンがあった。それは光秀が丹波攻略にあたり、情報収集するため、近衛前久のアポをとってもらおうと伊呂波太夫を訪ねるシーン。一座の舞子が二人、鼓と笛に合わせて踊っている。芸能考証や所作指導の著名な先生方の演出なのだろう。中世芸能の風流踊を現代風にアレンジされたものと思われる。


伊呂波太夫を訪ねた光秀