どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

ハチドリのひとしずく

2013年01月04日 | 創作(日本)

        ハチドリのひとしずく/辻 信一監修/光文社刊/2005年

 

 宮沢賢治の作品にでてくるハチドリ。そしてナスカの地上絵にでてくるハチドリ。
 もうひとつ感銘した「ハチドリのひとしずく」も忘れることができない。

    森が燃えていました
    森の生きものたちは われ先にと 逃げて いきました
    でもクリキンディという名の
    ハチドリだけは いったりきたり
    口ばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは
    火の上に落としていきます
    動物たちがそれを見て
    「そんなことをして いったい何になるんだ」
    といって笑います
    クリキンディはこう答えました

    「私は、私にできることをしているだけ」

 

 はじめからあきらめていてはなにもはじまりません。最初の一歩を踏み出すことでしょうか。