どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

地平線の旅人

2014年09月01日 | 絵本(外国)


   地平線の旅人/文・パスカル・プテイ イラスト・クリストフ・アメリ 訳・小野江重久/プロトギャラクシー/1998年初版


  地平線というと海と空の交わる線か、どこまでも広がる平原と空の交わる線を想像するが、ここでの地平線は、線。

 小型の絵本で、表紙から本文、裏表紙まで、上から3分の一ほどのところに、線が描かれていて、その線がときには上下したり、音を響かせたり。

  この地平線を旅するのは、たこ風の紙のような人間。
  線を旅するので、太っていては安定感をかくようだ。
  線上でさまざまな動きがあって楽しい。細長いストローで、水を飲む場面、海水に息を吹き込んで、あわをぶくぶくさせる遊びなどの発想にびっくりします。

  旅しながらときどき妄想におちいったりと、語りかけるような文が特徴です。

  何よりタイトルが素敵な絵本です。