外国の昔話によく見られる動物などに、変身する(させられる)というのもさまざまあって、このへんは日本の昔話とのちがい。
<魔法使いや妖精、魔女に変身させられることをのぞいた例>
・父親が怒鳴るとカラスになる(七羽の烏)
・レタスまたはわるいキャベツを食べると“ろば”になり、いいキャベツを食べるともとの人間の姿になる(ろばのキャベツ)
・“かおり”で、ながい鼻の小人になるが、同じかおりで、もとの姿にもどる(ながい鼻の小人)
・壁にたたきつけられたカエルが、王子になる(カエルの王さま)
・からだを床に打ちつけると、ウグイスから人間に(賢いエレーナ)
・指輪を小指にはめれば、この国の王子そっくりなる。指輪についているダイヤモンドを内側にむけると、姿が見えなくなり、外側にむけると、またみえるようになる(魔法の指輪)
ろばのキャベツ/ラング世界童話集5 くさいろの童話集/編訳 川端康成 野上 彰/偕成社文庫/1977年初版
ながい鼻の小人/ラング世界童話集1 みずいろの童話集/編訳 川端康成 野上 彰/偕成社文庫/1977年初版
カエルの王さま/グリム童話集 上/佐々木 田鶴子 訳/岩波少年文庫/2007年初版
賢いエレーナ/子どもに語るロシアの昔話/伊東一郎 訳/再話 茨木啓子 再話/こぐま社/2007年初版
魔法の指輪/ラング世界童話集3 みどりいろ童話集/西村 醇子 監修/東京創元社/2008年初版