どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

スタン・ボロバン・・ルーマニア

2014年10月23日 | 昔話(ヨーロッパ)

      スタン・ボロバン/アンドルー・ラング世界童話集7 むらさきいろの童話集/西村 醇子 監修/東京創元社/2008年初版


 スタン・ボロバンは、主人公の名前。恐ろしい怪物ドラゴンと知恵でわたりあいます。

 石からバターミルクをしぼれるか。
 巨大なこん棒をふりまわせるか。
 巨大なバケツ12杯分の水を運べるか。
 森でどちらが多く、薪をあつめられるか。
 
 知恵でドラゴンをやりこめるスタン・ボロバンは、とてつもない金貨を手に入れます。

 面白いのはでだしの部分。

 スタン・ボロバンには、子どもがいなかったので、賢者のところにお願いに行くと、「子どもさずかったら、それがお前の重荷にならないか」といわれて、「何人でもいいですから、さずけてください」といいながら、家にかえってみると、子どもがそこらじゅうにあふれていて、その数百人。
 
 でだしに「これはほんとうにおきた話」とあります。 
 なんとも、奇想天外なでだしが楽しい。