スタン・ボロバン/アンドルー・ラング世界童話集7 むらさきいろの童話集/西村 醇子 監修/東京創元社/2008年初版
スタン・ボロバンは、主人公の名前。恐ろしい怪物ドラゴンと知恵でわたりあいます。
石からバターミルクをしぼれるか。
巨大なこん棒をふりまわせるか。
巨大なバケツ12杯分の水を運べるか。
森でどちらが多く、薪をあつめられるか。
知恵でドラゴンをやりこめるスタン・ボロバンは、とてつもない金貨を手に入れます。
面白いのはでだしの部分。
スタン・ボロバンには、子どもがいなかったので、賢者のところにお願いに行くと、「子どもさずかったら、それがお前の重荷にならないか」といわれて、「何人でもいいですから、さずけてください」といいながら、家にかえってみると、子どもがそこらじゅうにあふれていて、その数百人。
でだしに「これはほんとうにおきた話」とあります。
なんとも、奇想天外なでだしが楽しい。