ぐるんぱのようちえん/西内みなえ・さく 堀内誠一・え/福音館書店/1965年初版
手元にあるのは、1965年初版ですから、もう50年ほど前に発行されています。
ですから、親が昔見たものを子どもに読み聞かせる機会も多いのではないでしょうか。
ぐるんぱはとっても大きなぞう。ずっとひとりぼっちだったので、汚くて、くさい臭いもします。ひとりぼっちで寂しくて、ときどき涙も流がしています。
このままではいけないと、象の会議でぐるんぱを働きに出すことが決まります。
川につれられていったぐるんぱは、たわしでごしごしあらわれ、鼻のシャワーをかけられ、きれいになって、町にでかけていきます。
ぐるんぱは働くさきざきでおおきなものをつくってしまい、仕事が長続きしません。
ビスケット屋では、あまりにも大きなビスケットを作り、お皿を作りでも大きなお皿をつくり、くつ屋でも、ピアノ工場でも、自動車工場でも大きなものをつくってしまい、追い出されてしまいます。
本当は昔のように一人ぼっちになって、さびしくなるのですが、大きな車に乗ったぐるんぱが、ピアノ、くつ、お皿、ビスケットをのせていく場面が印象にのこります。
しかし、12人の子だくさんのお母さんに出会い、子どもたちと遊んでくれと頼まれます。ぐるんぱが大きなピアノをひいて歌をうたうと子供たちは大喜び。歌をきいてあっちからも、こっちからも子どもたちが集まってきます。
そしてぐるんぱは幼稚園を開きます。
ぐるんぱの幼稚園では、くつでかくれんぼ、皿がプールになります。
ぐるんぱはもう寂しくありません。
ぐるんぱが働くところに登場するのが
ビスケット屋さんは、ぴーさん
お皿やは、さーさん
くつやは、くーさん
ピアノ工場では、ぴーさん
自動車工場は、じーさん
とリズミカルです。
自分のつくったものが、最後にいきてきて、ぐるんぱの鼻のすべり台、お皿のプールサイドでのおやつは楽しそうです。