どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

ミシンのうた

2014年11月12日 | 絵本(日本)
ミシンのうた  

      ミシンのうた/こみね ゆら/講談社/2014年初版


 
 いつの時代でしょうか。

 洋裁店に見習いとして住み込んでいる女の子(まさに女の子です)。

 ウインドウーに飾られている時代物の手回しのミシンが呼んでいるようで、満月の夜、カタカタ歌うミシンを使って大きな服をつくります。

 お店の主人には、見習いはかってに布にさわっちゃいけないといわれますが、その服はすぐに売れてしまいます。

 次の満月の日も、ミシンは歌います。

 何度も店の主人に怒られますが、女の子がつくる洋服はお客様に喜んでもらえるものでした。

 ところが急にお客がとだえます。

 小さな可愛い服がふたつ残っています。

 あるひ小さい女の子がはいってきて、その服着てみていい?といいます。
 いいわよと”わたし”がこたえ、小さな女の子が着てみると、サイズはぴったり。
 もう一枚の服は”わたし”にぴったりです。
 そして・・・・・。

 夜が中心なので、どこか暗い感じがしますが、なぜか、なつかしいかおりがします。

 満月の日に、手回しミシンをまわすというのが、幻想的です。

 しかし、このミシンは、誰がつかっていたのでしょうか?