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ミシンのうた/こみね ゆら/講談社/2014年初版
いつの時代でしょうか。
洋裁店に見習いとして住み込んでいる女の子(まさに女の子です)。
ウインドウーに飾られている時代物の手回しのミシンが呼んでいるようで、満月の夜、カタカタ歌うミシンを使って大きな服をつくります。
お店の主人には、見習いはかってに布にさわっちゃいけないといわれますが、その服はすぐに売れてしまいます。
次の満月の日も、ミシンは歌います。
何度も店の主人に怒られますが、女の子がつくる洋服はお客様に喜んでもらえるものでした。
ところが急にお客がとだえます。
小さな可愛い服がふたつ残っています。
あるひ小さい女の子がはいってきて、その服着てみていい?といいます。
いいわよと”わたし”がこたえ、小さな女の子が着てみると、サイズはぴったり。
もう一枚の服は”わたし”にぴったりです。
そして・・・・・。
夜が中心なので、どこか暗い感じがしますが、なぜか、なつかしいかおりがします。
満月の日に、手回しミシンをまわすというのが、幻想的です。
しかし、このミシンは、誰がつかっていたのでしょうか?