三つめのかくればしょ/かぎのない箱 ボウマン、ビアンコ・文 瀬田貞二・訳/岩波書店/1963年初版
話すとなると30分くらいかかりそうな話。
こんな長い話が、口承で伝えられてきたのか疑問がのこります。グリムも違う話を組み合わせているので、これもそうした一つかもしれません。
前半は、何をしているかわからない若者が旅にでるところからはじまります。
いくがいくとお城で不思議なおとしよりにあいます。
おとしよりがお城の部屋の鍵をくれます。
その数24。どの部屋に入ってもいいが、24番目の部屋に入るとたいへんなことになるといいます。
豪華絢爛な部屋の描写が続きますが、このあたりは昔話にしては長すぎるところ。
大変なことが起きるといわれていたが、絶対に開けてはならんといわれた訳ではないと、自分を納得させて、24番目の部屋をあけると、目が海のように青く、髪がおどる日の光のようにこがねにかがやき、笑顔が南の風のようにあたたかいおとめがいます。
このあたりも描写がながい。
乙女と結婚することになりますが、いつのまにか乙女が姿を消します。
しかし、ふしぎなおじいさんが魔法の呪文もとなえると乙女が姿をあらわし、若者とかくれんぼをすることになります。
若者がおじいさんのおまじないのことばで、1回目はウサギのむねのなかに、2回目は黒クマのむねのなかにかくれますが、いずれも乙女に見つけられてしまいます。3度目は乙女のむねのなかに。
後半は、他の話にもみられるパターン。
描写がながく、小説を読んでいる感覚。大分手がはいっているようです。