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はらぺこライオン/作:ギタ・ウルフ 絵:インドラプラミット・ロイ 訳:酒井公子/アートン/2005年
どこかぬけた感じのライオンが、スズメ、こひつじ、シカを食べようとして、だまされてしまいます。
副題にインド民話とありますが、汽車やバスがでてきますから、創作なのでしょう。
すずめがライオンに食べられそうになったら、飛んで逃げればいいと思うと、すずめは「おいしいあまいお餅をつくるためにお米をついばんでいるのです。そのためには砂糖にバナナ、ミルクにバター、それにつぼとなべ たきぎ」をもってきてくださいといいます。
ライオンがいわれたものを集めようとすると汽車がやってきて、その汽車をとめて大声をあげますが、汽車はスピードを上げて、そのままいってしまいます。
騙されながら楽しめます。
絵の感じがほかの絵本と何かちがうとおもったら、お米のもみ殻と木綿の繊維から作られた再生紙を原画に使用し、ハンドシルクスクリーンの技法で絵本が仕上げられているという解説がありました。
細川紙がユネスコ無形文化遺産に登録されたのは、ついこの間。こうした紙もあるのかと再認識させられました。